テニス四大大会「ウインブルドン」は現地7月10日に女子シングルス準決勝が行なわれ、センターコート第1試合に世界ランキング1位のアリーナ・サバレンカ(ベラルーシ)が登場。第13シードで同12位のアマンダ・アニシモワ(アメリカ)と対戦したが、4-6、6-4、4-6で敗れ、同大会初の決勝進出を逃した。
昨年のウインブルドンは右肩のケガで欠場を余儀なくされた27歳のサバレンカ。2023年以来2年ぶりの出場となった今大会は1回戦で予選勝者のカーソン・ブランスティン(カナダ/同194位)、2回戦でマリー・ボウズコワ(チェコ/元24位/同48位)を破ると、3回戦では21年全米オープン優勝者のエマ・ラドゥカヌ(イギリス/元10位/同40位)を撃破。4回戦ではエリーゼ・メルテンス(ベルギー/元12位/同23位)、準々決勝ではラウラ・シグムンド(ドイツ/元27位/現104位)に勝利してベスト4進出を決めていた。
準決勝でサバレンカが対峙したのは燃え尽き症候群から見事復活し、今年2月の「カタール・オープン」(カタール・ドーハ/ハード)で四大大会に次ぐWTA1000初優勝を飾った23歳のアニシモワ。両者は今回が9度目の顔合わせで、サバレンカから見て3勝5敗。ただし直近である先月の全仏オープン(四大大会/クレー)4回戦ではサバレンカが7-5、6-3で勝利している。
約1カ月ぶりの再戦が実現した今回は、序盤からキープ合戦となるも、4-5で迎えた第10ゲームでサバレンカがブレークを喫し、第1セットを献上。第2セットは第7ゲームで奪った1ブレークのリードを守り切ってセットオールに持ち込んだが、ファイナルセットでは計3度のブレークを喫し、2時間37分で力尽きた。
サバレンカがウインブルドン準決勝で敗れるのは21年と23年に続いてこれが3度目。またしても“セミファイナルの壁”を破れなかった27歳の女王は試合後の記者会見で「負けるのは最悪。“死にたい”とか、“もうこの世に存在したくない”みたいに思うし、これで人生が終わったようにも感じるくらい」と率直に敗戦のショックを語った。
ただ、先の全仏オープン決勝でココ・ガウフ(アメリカ/現2位)に敗れた直後の会見と比べると、ずっと落ち着いた様子ではあった。ちなみにその時は自身の不甲斐ないプレーを嘆くとともに、「もしイガ・シフィオンテク(ポーランド/現4位)が決勝に進んでいたら彼女が勝っていたと思う」とガウフの優勝に水を差す言葉を口にしていたのは既報の通りだ。
サバレンカはポジティブにこう続ける。
「今できることの全ては出し切った。リターンゲームがうまくいかなかったけど、最後まで粘れたしチャンスもあった。今日は彼女(アニシモワ)がより勇敢なプレーを見せていた。私がポイントをつなごうとしている間、彼女は積極的に攻めていた」
「誇れることはたくさんある。この経験が来年はより勝利に飢え、闘志を燃やした私を作ってくれると思うし、厳しい敗北が私をもっと強くしてくれると思う。また来年に期待したい」
すでに前を向いているサバレンカ。悔しさを糧に、さらなる高みを目指していく。
文●中村光佑
【画像】サバレンカほか、ウインブルドン 2025 を戦う女子トップ選手たちの厳選フォト
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準決勝でサバレンカが対峙したのは燃え尽き症候群から見事復活し、今年2月の「カタール・オープン」(カタール・ドーハ/ハード)で四大大会に次ぐWTA1000初優勝を飾った23歳のアニシモワ。両者は今回が9度目の顔合わせで、サバレンカから見て3勝5敗。ただし直近である先月の全仏オープン(四大大会/クレー)4回戦ではサバレンカが7-5、6-3で勝利している。
約1カ月ぶりの再戦が実現した今回は、序盤からキープ合戦となるも、4-5で迎えた第10ゲームでサバレンカがブレークを喫し、第1セットを献上。第2セットは第7ゲームで奪った1ブレークのリードを守り切ってセットオールに持ち込んだが、ファイナルセットでは計3度のブレークを喫し、2時間37分で力尽きた。
サバレンカがウインブルドン準決勝で敗れるのは21年と23年に続いてこれが3度目。またしても“セミファイナルの壁”を破れなかった27歳の女王は試合後の記者会見で「負けるのは最悪。“死にたい”とか、“もうこの世に存在したくない”みたいに思うし、これで人生が終わったようにも感じるくらい」と率直に敗戦のショックを語った。
ただ、先の全仏オープン決勝でココ・ガウフ(アメリカ/現2位)に敗れた直後の会見と比べると、ずっと落ち着いた様子ではあった。ちなみにその時は自身の不甲斐ないプレーを嘆くとともに、「もしイガ・シフィオンテク(ポーランド/現4位)が決勝に進んでいたら彼女が勝っていたと思う」とガウフの優勝に水を差す言葉を口にしていたのは既報の通りだ。
サバレンカはポジティブにこう続ける。
「今できることの全ては出し切った。リターンゲームがうまくいかなかったけど、最後まで粘れたしチャンスもあった。今日は彼女(アニシモワ)がより勇敢なプレーを見せていた。私がポイントをつなごうとしている間、彼女は積極的に攻めていた」
「誇れることはたくさんある。この経験が来年はより勝利に飢え、闘志を燃やした私を作ってくれると思うし、厳しい敗北が私をもっと強くしてくれると思う。また来年に期待したい」
すでに前を向いているサバレンカ。悔しさを糧に、さらなる高みを目指していく。
文●中村光佑
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