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海外テニス

シナーに完敗の38歳ジョコビッチ、引退の可能性を否定し「あと一度は必ず戻ってくる」とウインブルドン再挑戦を明言<SMASH>

スマッシュ編集部

2025.07.12

シナー(左)に敗れ、8年ぶりに決勝進出を逃したジョコビッチ(右)だが、「今日でウインブルドンでのキャリアを終わらせるつもりはない」と聖地再来を約束した。(C)Getty Images

シナー(左)に敗れ、8年ぶりに決勝進出を逃したジョコビッチ(右)だが、「今日でウインブルドンでのキャリアを終わらせるつもりはない」と聖地再来を約束した。(C)Getty Images

 佳境を迎えているテニス四大大会「ウインブルドン」は7月11日に男子シングルス準決勝を行ない、男女を通じて単独最多記録となる25度目のグランドスラム優勝を目指すノバク・ジョコビッチ(セルビア/元世界ランキング1位/現6位)が登場。現世界王者のヤニック・シナー(イタリア)に挑んだが、3-6、3-6、4-6で敗れ、決勝進出を8年ぶりに逃すこととなった。しかし38歳はそれで打ちひしがれることはなく、試合後には来年も聖地に戻ってくることを宣言した。

 スコアが示す通り準決勝は完敗だった。シナーのスピードと安定性、展開力にジョコビッチはついていけず、第1セットは2つのサービスダウンを喫し、第2セットも1ブレークされ連取される。第3セットは第2ゲームでこの日初めて握ったブレークポイントをモノにし、一時は3-0とリードしたジョコビッチだが、シナーの反撃に遭って立て続けにブレークを許し、そのまま1時間55分で敗れ去った。

 ジョコビッチは27本のウイナーを奪ったが(シナーは36本)、28本のイージーミスを犯し(シナーは17本)、総ポイント数では70対95と差を付けられた。特にセカンドサービスのポイント獲得率が17%(30本中5本)にとどまったのが、サービスキープに苦しんだ大きな要因と言えよう。

 また、本人は「ケガのことを細かく話したくはない」と明言を避けたが、準々決勝で転倒した際に股関節を痛めたことが、準決勝での動きの悪さに影響していたことも否めない。実際、第2セット終了時にはメディカルタイムアウトを取り、左足の治療を受けている。
 
 試合後の会見でジョコビッチは「期待していたほどうまく動けなかったことに、本当にがっかりしている」と認めたが、直接ケガを敗因には挙げず、「ただの年齢、身体の消耗だ。どれだけ気を付けていても、この1年半、今までにないほど現実を突きつけられている」と説明した。

「特に今年は、5セットの試合が体力的に本当に大変だった。大会が長引くほど、コンディションは悪化していくんだ」

 こう聞くと引退近しか? と心配になるが、全仏オープン敗退時に「12カ月後ここでプレーするかはわからない」と述べたのとは対照的に、今回はポジティブな言葉を残している。

「これがセンターコートでの最後の試合にならないことを願っている」とした上で、「今日でウインブルドンでのキャリアを終わらせるつもりはない。だから、少なくともあと一度は必ず戻ってきて、センターコートでプレーするつもりだ」と断言した。

 この言葉を信じれば、少なくともあと1年は彼のテニスが見られるということだ。「プレーしたいんだ。その決意は固いが、身体が言うことを聞かない。そうとしか言いようがない」とジョコビッチ。気持ちと身体のギャップに苦しみつつも、戦い続ける彼の姿を、でき得る限り目に焼き付けておきたい。

構成●スマッシュ編集部

【動画】2025ウインブルドン準決勝、ジョコビッチ対シナー戦のハイライト

【画像】ジョコビッチ、シナーら、ウインブルドン2025を戦う男子トップ選手たちの厳選フォト

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