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海外テニス

ウインブルドン決勝で史上初の6-0、6-0!シフィオンテクがアニシモワに完全勝利で念願の初制覇<SMASH>

中村光佑

2025.07.13

ウインブルドン決勝でアニシモワに“ダブルベーグル”の完封勝利を収めたシフィオンテク。「こんな展開を誰が予想したでしょうか?」と本人も驚きを隠せなかった。(C)Getty Images

ウインブルドン決勝でアニシモワに“ダブルベーグル”の完封勝利を収めたシフィオンテク。「こんな展開を誰が予想したでしょうか?」と本人も驚きを隠せなかった。(C)Getty Images

 テニス四大大会「ウインブルドン」は大会13日目の現地7月12日に女子シングルス決勝を実施。第8シードで世界ランキング4位のイガ・シフィンテク(ポーランド)が、第13シードで同12位のアマンダ・アニシモワ(アメリカ)に6-0、6-0の“完全試合”を達成し、念願の同大会初優勝並びに四大大会6勝目を飾った。

 衝撃の結果となった。試合時間はわずか57分。四大大会女子シングルス決勝での“ダブルベーグル”はシュテフィ・グラフ(ドイツ/元1位)とナターシャ・ズベレワ(ベラルーシ/元5位)による1988年の全仏オープン以来2度目で、ウインブルドンでは1968年のオープン化以降、史上初の快挙だ。

 元世界1位でまだ23歳にしてすでに20を超えるツアータイトルを獲得しているシフィオンテクだが、彼女にとって聖地ウインブルドンは“鬼門の大会”と言っても過言ではなかった。最高成績は2023年のベスト8。四大大会では唯一4強以上に進出できていなかったのだ。

 そんな中で臨んだ今大会は元女王としての強さを見せつけ、失セットを1に抑えて決勝へ進出。決勝では燃え尽き症候群から見事復活し、今年2月の「カタール・オープン」(カタール・ドーハ/ハード)で四大大会に次ぐWTA1000初優勝を飾った23歳のアニシモワとの初対決を迎えた。
 
 試合はシフィオンテクが立ち上がりからアグレッシブなプレーで一気に主導権を掌握。リターンゲームで3度のブレークに成功し、自身のサービスゲームを全てキープして早々に第1セットを先取すると、第2セットも勢いに乗って怒涛の攻めを披露。試合を通して1ゲームも落とさずに完全勝利を収めた。

 待ちに待った今季初優勝を手にしたシフィオンテクは「こんな展開を誰が予想したでしょうか?」と、誰もが憧れる聖地ウインブルドンの決勝という大舞台で“ダブルベーグル”を成し遂げたことに自身でも驚きを隠せない様子。その上で心からの喜びをこう表現した。

「色んな浮き沈みや、周囲からの大きな期待がある中で、こうしてウインブルドンを制したことは、本当にたくさんの意味があると思います。テニスというスポーツはいつも私を驚かせてくれますし、私自身も自分を驚かせることができているように思います」

 一方、まさかの完敗で四大大会初優勝を逃したアニシモワは表彰式で悔しさのあまり号泣。それでも「彼女(シフィオンテク)は本当に素晴らしいプレーをしていました。勝利にふさわしいと思います」と勝者を素直に称え、「四大大会決勝で0-6、0-6で負けるなんて、そう簡単に経験できることではないと思います。ある意味これはポジティブな出来事ですし、今後のモチベーションにしていきたいです」と前を向いた。

文●中村光佑

【動画】シフィオンテクVSアニシモワの「ウインブルドン」決勝ハイライト

【画像】優勝のシフィオンテクはじめ、ウインブルドン 2025 を戦う女子トップ選手たちの厳選フォト

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