女子テニスツアーのWTA1000シリーズ「ナショナルバンク・オープン」（７月27日～８月７日／カナダ・モントリオール／ハードコート）は現地28日に大会２日目を迎え、シングルス１回戦に元世界ランキング１位の大坂なおみ（現49位）が登場。予選勝者で地元カナダ勢のアリアナ・アルスノー（同515位）を6-4、6-2で下し、２回戦進出を決めた。

　27歳の大坂は先週出場した「ムバダラ・シティDC・オープン」（７月21日～27日／アメリカ・ワシントンDC／WTA500）の１回戦でユリア・プチンツェワ（カザフスタン／元20位／現46位）を破り、今夏の北米ハードコートシリーズ初白星をゲット。しかし続く２回戦では2021年全米オープン優勝者のエマ・ラドゥカヌ（イギリス／元10位／現33位）にストレート負けを喫していた。

　その大坂は27日に自身のSNSを通じ、昨年９月から約10カ月にわたって師事した名将パトリック・ムラトグル氏（フランス／55歳）とのコーチ契約を解消したことを発表。WTA（女子テニス協会）公式サイトによると、今回のナショナルバンク・オープンでは過去に元世界２位のアグニエスカ・ラドワンスカ（ポーランド）や現３位のイガ・シフィオンテク（ポーランド）らを指導したトーマス・ビクトロウスキ氏に試験的にサポートを受けているという。
  　23歳のアルスノーとのツアー初対決となった１回戦、大坂は第５ゲームで先にブレークを奪ったものの、第８ゲームでブレークバックを許して追いつかれてしまう。それでも直後の第９ゲームでは２度目のブレークを果たし、第１セットを6-4で先取した。

　続く第２セットは大坂がファーストサービスのポイント獲得率で驚異の100％をマークするなど一気に主導権を掌握した。第２ゲームから５ゲームを連取すると、サービング・フォー・ザ・マッチとなった第８ゲームをデュースに持ち込まれながらもキープし、１時間16分で試合を締めた。

　大坂の２回戦の相手はこれまでにシングルスでツアー５勝を挙げている第13シードのリュドミラ・サムソノワ（ロシア／同16位）。両者の対戦成績は２勝２敗と全くの互角だが、直近である今年６月の「ベルリン・テニス・オープン」（ドイツ・ベルリン／芝コート／WTA500）１回戦では大坂が6-3、6-7(3)、4-6で敗れている。得意のハードコートに移しての再戦で大坂がリベンジを果たせるか注目だ。

文●中村光佑

【動画】大坂VSアルスノーの「ナショナルバンク・オープン」１回戦ハイライト

【関連記事】大坂なおみが名将ムラトグルとのコーチ契約解消を発表。「一緒に学べたのは素晴らしい経験」と感謝＜SMASH＞

【関連記事】大坂なおみ、無念のストレート負け！ 元全米女王対決でラドゥカヌに屈し８強入りならず＜SMASH＞