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海外テニス

「相手に徹底的にテニスをさせ、その隙をつく」ジョコビッチの強さとは?【鈴木貴男コラム】

鈴木貴男

2020.03.03

全豪オープン決勝ではセットカウント1-2と追い詰められたジョコビッチだが、崩れたメンタルを戻し、ティーム(右)に勝利した。写真:山崎賢人(THE DIGEST写真部)

全豪オープン決勝ではセットカウント1-2と追い詰められたジョコビッチだが、崩れたメンタルを戻し、ティーム(右)に勝利した。写真:山崎賢人(THE DIGEST写真部)

 とはいえ、今年の全豪オープンの決勝、ティームとの戦いではそれができませんでした。若さと勢いのあるティームに対し、かなりフラストレーションを溜めており、セットカウント1-2となったところでは、ジョコビッチが負けそうな風向きになっていました。

 しかし、そこから再びメンタルを立て直し、ジョコビッチは復活しました。ティームは「息の根を止めるまで気持ちもテニスも抜いてはいけない」ということを痛感したはずです。‟テニスをコントロールすることは精神をコントロールすること” ‟とにかく勝ってコートを出ること”に対する執念と、それに基づいた技術が、ジョコビッチが1位である理由なのです。
 
 週末のデ杯が終わると、アメリカのハードコートシーズンが始まります。ジョコビッチの強さは続くのか、誰が土をつけるのか、そしてナダル、ティーム、チチパスといった選手らはどこまで迫れるのか…。楽しみなところです。

 好きな選手の相手としては、ジョコビッチほど嫌な選手はいないと思いますが、彼の強さを改めて感じることも、テニス観戦の面白さの一つではないでしょうか?

 さて、私事になりますが、プロ選手として一区切りつけることを決めました。早稲田フューチャーズのWC選手権、もしくは甲府フューチャーズ予選で活動を終える決意をしておりましたが、新型コロナウィルスの影響で、大会が延期もしくは中止になってしまいました。現在の試合出場は、白紙の状態ですので、また決まり次第発信いたします。

文●鈴木貴男

【PHOTO】全豪OPで躍動するフェデラー、ジョコビッチ、ハレップらトップ選手たちの美しいフォーム集!
 
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