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国内テニス

「苦しくても仲間がいる」――“チーム”の力を得て復活した内藤祐希が高崎国際OP制覇! かつていた場所のその先へ<SMASH>

内田暁

2026.05.25

かつては全てのグランドスラム予選でプレーした内藤。そこから長いトンネルに入り込んだ(※写真は2022年全仏オープン)。(C)Getty Images

かつては全てのグランドスラム予選でプレーした内藤。そこから長いトンネルに入り込んだ(※写真は2022年全仏オープン)。(C)Getty Images

「祐希ちゃんのセンスは間違いない。でも僕が最初に彼女に言ったのは、『センスや才能だけで上に行けるほど甘い世界じゃないよ』ということでした」

 今年3月から内藤を指導する、原田夏希氏が言う。ナショナルチームのコーチでもあった原田氏は、日本女子トップ選手のコーチを歴任。伸び悩んでいた時期の奈良くるみを、200位台から32位まで引き上げた手腕でも知られる名指導者だ。

 原田氏は今季から、亜細亜大学女子テニス部監督の長久保大樹氏やトレーナーの今泉智仁氏と共に、チーム『Quest』を発足。山﨑郁美や松田美咲らで賑わうそのチームの輪に、この初春、内藤も飛び込んだ。

 内藤の高いポテンシャルは、原田氏も認めている。ただ優れた手の感覚ゆえに、フットワークなどの基礎が「雑」になっているとも感じていた。

「だから僕らがやってきたのは、本当に基礎的なこと。ボールを手出ししながらのフットワーク練習が中心です。練習と試合のギャップがなくなるように、丁寧に、コツコツと同じ練習を繰り返してきました」
 
 そのような地道な練習から彼女が逃げなかったのは、「チームの存在が大きかったのではないか」と原田氏は見る。

「周りの子たちも同じ練習を一生懸命やっている。うまくなってきた子を見たら刺激になるし、お手本にもできる。同時に自分も、周囲のお手本にならなくてはという意識も出ているんじゃないかな」

「意外と面倒見がいいんですよ、彼女」。そう言い原田氏は笑った。

「えー、全然そんなことないです! そんなふうに言われたことないですよ」

 原田氏の「面倒見がいい」見解を、内藤は激しく否定する。ただ「チームの存在」が大きいことには、全面的に賛同した。

「環境を変えてフレッシュな気持ちもあるし、周りが頑張ってると、自分も頑張ろうってなります。苦しくても仲間がいて、夜ご飯も一緒に食べたりしていると、やっぱり楽しいですよね」

 コーチが2人体制であることも、大きいと内藤は言った。

「フットワークが悪いというのは、これまでも色んな人に言われてきたことなんです。でも、何がどう悪いのかわからない。どういうのが良いフットワークかわからなかった。そのなかで、夏希さんは細かく具体的に教えてくれる。夏希さんの言っていることが難しくてわからない時には、長久保コーチがかみ砕いて説明してくれる。他の選手にも聞いて練習して、それの繰り返しです」
 
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