ウインブルドン終了後、237週連続でランキング1位だったフェデラーが、そのトップの座をナダルに明け渡すことになった時には、
「ひどいプレーをした末にトップを譲るのは嫌だった。だから、ラファが苦労してそこに到達したのはうれしい。彼は王座にふさわしいプレーヤーだ」
とライバルを称えている。
翌2009年、フェデラーに全仏オープン優勝のチャンスが訪れる。ナダルがケガの影響もあり、4回戦でロビン・ソダーリングに敗れたのだ。すると苦労しながら決勝まで勝ち進んだフェデラーは、ナダルを破ったソダーリングと対戦した。
念願のタイトルが懸かった1戦では、緊張のためかフェデラーにしては考えられないようなミスを連発した。だがそれでも、ついに生涯グランドスラムを達成できるサービスゲームを迎える。その時の心境を次のように語っている。
「ほとんどプレーできる状態じゃなかった。ただ、いいサービスが入って欲しい。そして、相手には4本ミスして欲しいと願っていた…」
そしてこのゲームをキープしたフェデラーは、見事に生涯グランドスラムを達成する。
「ラファが決勝に上がってこない時に、自分が決勝にいたら勝てるだろうと思っていた。そんな日がいつかくると思っていたし、信じていた。それが完璧に実現した」
と優勝インタビューでは、ナダルのことを口にした。
「フェデラーよりも、自分こそがナンバー1にふさわしいと思うか?」と、ナダルはよく聞かれるそうだ。そんな時に彼はいつも、「ロジャーの偉業は明白で、他の人が簡単に破れるものではない」と答えている。
心が通じ合う強力なライバルのナダルがいたからこそ、フェデラーの偉業は達成されたと言えるだろう。
文●中山和義
【PHOTO】あの名シーンも!史上屈指のライバル、フェデラー&ナダルの"若かりし頃"ギャラリー
「ひどいプレーをした末にトップを譲るのは嫌だった。だから、ラファが苦労してそこに到達したのはうれしい。彼は王座にふさわしいプレーヤーだ」
とライバルを称えている。
翌2009年、フェデラーに全仏オープン優勝のチャンスが訪れる。ナダルがケガの影響もあり、4回戦でロビン・ソダーリングに敗れたのだ。すると苦労しながら決勝まで勝ち進んだフェデラーは、ナダルを破ったソダーリングと対戦した。
念願のタイトルが懸かった1戦では、緊張のためかフェデラーにしては考えられないようなミスを連発した。だがそれでも、ついに生涯グランドスラムを達成できるサービスゲームを迎える。その時の心境を次のように語っている。
「ほとんどプレーできる状態じゃなかった。ただ、いいサービスが入って欲しい。そして、相手には4本ミスして欲しいと願っていた…」
そしてこのゲームをキープしたフェデラーは、見事に生涯グランドスラムを達成する。
「ラファが決勝に上がってこない時に、自分が決勝にいたら勝てるだろうと思っていた。そんな日がいつかくると思っていたし、信じていた。それが完璧に実現した」
と優勝インタビューでは、ナダルのことを口にした。
「フェデラーよりも、自分こそがナンバー1にふさわしいと思うか?」と、ナダルはよく聞かれるそうだ。そんな時に彼はいつも、「ロジャーの偉業は明白で、他の人が簡単に破れるものではない」と答えている。
心が通じ合う強力なライバルのナダルがいたからこそ、フェデラーの偉業は達成されたと言えるだろう。
文●中山和義
【PHOTO】あの名シーンも!史上屈指のライバル、フェデラー&ナダルの"若かりし頃"ギャラリー