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【テニスギア講座】冬にボールが飛ばなくなるのはなぜ? 対処法はあるの?

松尾高司

2020.12.12

テニスショップには多くのストリングが並んでいる。種類や太さ、テンションを工夫して、自分に合った「冬のストリング対策」を探ろう。写真:松尾高司

テニスショップには多くのストリングが並んでいる。種類や太さ、テンションを工夫して、自分に合った「冬のストリング対策」を探ろう。写真:松尾高司

■同モデルでテンションを落とす

 特定のストリングを非常に気に入っている場合、「このモデルの打球感は変えたくない」という方が多いでしょう。そこでまず試したいのが、いつもと同じストリングで「張り上げテンションを少し落とす」やり方です。

 どのくらい落としたらいいか? が問題ですね。一般にテニスショップなどでは「3~5ポンド落とすといいよ」と勧められますが、好みの具合は人によってまちまちです。でも最初はちょっと思い切って落としちゃうのがいいでしょう。

 2~3ポンドの差というのは、よほど強烈に叩く人でなければ、まずわかりません。普通の人が「微妙に違うかも?」と感じられるのは5ポンド以上の差になってからです。せっかく張り替えるのですから、まずは明確に効果を感じられるくらい落としてみましょう。
 
■同モデルで細いものにする

 テンションを落とすと、打球感がぼやけたり、打球に抑えが利かなくなって嫌だという方もいます。そういう場合は、同じ機種でも「太さを一段階、細くする」ようにすると、同じテンションでも打球の飛びは良くなります。例えば、これまで1.30ミリのストリングを使ってきた方は1.25ミリに。1.25ミリだった方は1.20ミリにといった具合です。

■打球感の柔らかいマルチフィラメントを選択

 前述の通り、気温が低いとボールのゴムは硬くなり、打球感も硬くなります。また、ボールの飛びが低下するため、プレーヤーは無意識のうちにスイングスピードを上げます。そうなるとインパクトの衝撃も大きくなり、それがまた硬い打球感につながるわけです。

 これをストリングの素材タイプから解決する方法が、「打球感の柔らかいマルチフィラメントを使う」ことです。超極細フィラメントを束にしてまとめたシンセティックストリングは、打球衝撃を緩和して、マイルドな打球感にしてくれるため、真冬のテニスには向いているストリングだと言えます。

文●松尾高司(KAI project)
※『スマッシュ』2018年2月号より抜粋・再編集

【PHOTO】ボールとストリングが激しく衝突するインパクトの瞬間
 

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