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国内テニス

【伊達公子】選手の成長に合わせてコーチは変えざるをえない。新コーチは遠征先で情報をキャッチして見つける<SMASH>

伊達公子

2021.10.29

全米優勝後に、ツアーでの経験がある新しいコーチを探しているラデュカヌ。今は英国テニス協会の女子のナショナルコーチであるジェレミー・ベイツ氏が臨時で帯同。(C)Getty Images

全米優勝後に、ツアーでの経験がある新しいコーチを探しているラデュカヌ。今は英国テニス協会の女子のナショナルコーチであるジェレミー・ベイツ氏が臨時で帯同。(C)Getty Images

 現在の日本人選手はかなり長く同じコーチと続いていることが多いです。実は変えるのは結構大変でもあります。長年一緒にやっていると阿吽の呼吸でお互い何を求めているとかわかり合えることが多くなりますが、全て1から伝える必要がありますから。

 これはやってほしい、これはやってほしくないなど、関係を構築していかなくてはいけません。外国人選手のようにスパッと言えない部分があるので、私はその点が大変でした。結局は選手がコーチに何を求めているかによります。
 
 コーチを変えたからと言って必ず勝てるわけではないのが難しい点です。でも、プロは毎週ランキングに追われて、自分の体調も変化していきます。変化に応じて常に何が必要かを見極めることが大事です。

 変化が必要なのに、コーチとの契約を惰性で続けているのはよくありません。コーチの存在はとても大きいので、上を目指すなら自分の変化と向き合い、必要なコーチを探していくべきです。

 ちなみに、ラドゥカヌ選手ですが、全米オープン決勝戦でファミリーボックスにいるチームが冷静だなぁという印象を受けました。もちろん詳しいことはわかるはずもないですが、初てのあんな大舞台での状況なのにチームは淡々としているように見えた姿に何か違和感を感じました。勝手な想像ですが何かしらのズレが生じていてコーチを変えるタイミングだったのだろうと思います。

文●伊達公子
撮影協力/株式会社SIXINCH.ジャパン

【PHOTO】全米OP初優勝!快挙を成し遂げた18歳エマ・ラドゥカヌの2021年を特集!
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