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海外テニス

ジョコビッチ入国騒動を徹底解説!ビザが発行された昨年11月からの詳細と経緯<SMASH>

内田暁

2022.01.16

ビザ無効が取り消された後には全豪の会場で練習していたジョコビッチ。(C)Getty Images

ビザ無効が取り消された後には全豪の会場で練習していたジョコビッチ。(C)Getty Images

 テニスオーストラリアがジョコビッチに、ワクチン接種の免除証明を出したのは、12月30日。書面には、「現時点で熱や症状もなく、回復している」、「テニスオーストラリアによる独立機関のメディカルエキスパート委員会によって審査され、ビクトリア州の例外処置審査委員会によって承認された」と記されている。

 ジョコビッチが、オーストラリアへの渡航申告を出し認められたのが、2022年1月1日。なお、この申告はホームページを通じて行なわれ、ワクチン証明もしくは免除証明の添付が必要になる。

 そして1月5日、ジョコビッチはドバイ発のエミレーツ航空機で、メルボルン空港に23時20分に到着した。だが入国審査で止められ、「ビザ取り消しの可能性あり」として、1月6日の早朝に書類が作成されている。

 書類に書かれているレポートによれば、「ジョコビッチ氏は、ワクチン免除はテニスオーストラリアによって承認されているため、連邦政府の言い分に混乱していると主張している。ジョコビッチ氏は、PCRテストや血液サンプルも含め、必要とされるものは全てテニスオーストラリアと、例外処置審査委員会に提出しているとも主張している」ということだ。
 
 一方で、ビザの無効化が正当である理由としては、要約すると、次のような記載がある。

「ビザ保持者(ジョコビッチ)は、入国時の面接で、Covid-19のワクチンを打っていないと言った。さらにビザ保持者は、テニスオーストラリアのメディカルエキスパート委員会が作成した免除証明を提出した。(中略)オーストラリア入国に際し、ワクチン接種証明か、医師による医学的免除証明を提出する必要がある。Covid-19の感染歴は、オーストラリアでは、医学的免除の対象とはならない」

 この処置を不服としたジョコビッチは、豪連邦裁判所に異議を申し立てた。そして10日、裁判所はビザ取り消しを覆し、ジョコビッチの入国を承認。特定ホテルでの拘留が解除されたジョコビッチは、その日の夜には全豪オープン会場に向かい、センターコートで練習した。
 
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