だからこそ第3セットでのダニエルは、相手の武器であるサービスを、リターンで崩しに掛かった。
「この大会はコンディション的にボールが遅いこともあり、リターンはいろいろ工夫しました。セカンドサービスのときに自分が積極的に攻めると、相手もファースト(サービス)をミスしてくれるようになる。そのあたりの駆け引きもうまくできたと思います」
それらリターンでの揺さぶりに加え、第3ゲームでは“股抜きショット”で、華やかなポイントを得る。それも、やみくもに打ったショットではない。
「ここはボールが上がりにくいので、ロブは難しい。自分のポジションもそこまで後ろではなかったので、思いっきり打ちました」
瞬時の判断で放つトリッキーショットが、ベレッティーニのボレーミスを誘う。熱狂的なカリフォルニアのファンを味方につけ、ベレッティーニの内面にも傷を与えただろうこの一打が、試合の趨勢を決した。
2大会連続で上位選手から手にした勝利は、ダニエルが進むべき道をさらに切りひらく。
難関を突破した後の3回戦でダニエルを待つのは、第10シードのキャメロン・ノーリー。南アフリカに生まれ、ニュージーランド移住を経て英国籍を取得し、アメリカの大学卒業後にトップ10入りしたノーリーを、ダニエルは「凄く尊敬しているし憧れでもある」と表した。
同時に「強くなるには色んなルートがあるし、自分もできると思わせてくれる」と、その躍進に勇気を得てきたともいう。
自身の未来像を重ねる苦労人との対戦は、“強い人間”を指標するダニエルにとって、格好の試金石となる。
取材・文●内田暁
【PHOTO】ダニエル太郎らが活躍したデビスカップ2023「日本対ポーランド」戦スナップ集!
「この大会はコンディション的にボールが遅いこともあり、リターンはいろいろ工夫しました。セカンドサービスのときに自分が積極的に攻めると、相手もファースト(サービス)をミスしてくれるようになる。そのあたりの駆け引きもうまくできたと思います」
それらリターンでの揺さぶりに加え、第3ゲームでは“股抜きショット”で、華やかなポイントを得る。それも、やみくもに打ったショットではない。
「ここはボールが上がりにくいので、ロブは難しい。自分のポジションもそこまで後ろではなかったので、思いっきり打ちました」
瞬時の判断で放つトリッキーショットが、ベレッティーニのボレーミスを誘う。熱狂的なカリフォルニアのファンを味方につけ、ベレッティーニの内面にも傷を与えただろうこの一打が、試合の趨勢を決した。
2大会連続で上位選手から手にした勝利は、ダニエルが進むべき道をさらに切りひらく。
難関を突破した後の3回戦でダニエルを待つのは、第10シードのキャメロン・ノーリー。南アフリカに生まれ、ニュージーランド移住を経て英国籍を取得し、アメリカの大学卒業後にトップ10入りしたノーリーを、ダニエルは「凄く尊敬しているし憧れでもある」と表した。
同時に「強くなるには色んなルートがあるし、自分もできると思わせてくれる」と、その躍進に勇気を得てきたともいう。
自身の未来像を重ねる苦労人との対戦は、“強い人間”を指標するダニエルにとって、格好の試金石となる。
取材・文●内田暁
【PHOTO】ダニエル太郎らが活躍したデビスカップ2023「日本対ポーランド」戦スナップ集!