実際には何をもって、順調か、時間が掛かったと見るかは難しい。唯一の確かな指標である本人の皮膚感覚は、「苦しいところもありながら、毎回毎回、少しずつでもすごく成長してる」である。
「着実に成長していると感じていたので、心配はしていなかった」と篤実に語る口調には、プライドと自信の音が響く。
ただ、「プレースタイルへの自信はずっと変わらなかったか」と尋ねた時の答えに、少しばかりの葛藤がにじんだ。
「そうですね……変わらないように努力しているところもありますけど。そこはもう本当に、貫いてやっていきたいと思っているんで」
努力している、の言葉は換言すれば、時にぶれそうになる自分への叱咤だろう。
「やっぱり色々と意見がありますし、自分でも考えたり迷ったりは自然と出てきちゃうんで。でもそこを、自分のテニスは何なのかって考えて。やっぱり他の人と違うところがすごい大事なので、そこは今後も、絶対に大事になってくるかなと思います」
そのような望月の信念を裏打ちしてくれたのは、今年2月からコーチに就任した、ダビデ・サンギネッティかもしれない。添田豪やディナラ・サフィナらの指導経験を持つ元世界42位は、「すごく僕のことを信じてくれる」と望月は言う。
同時に、ジュニア時代はコーチに頼っていた戦術立案も、今は助言を得つつ基本は自分で行なっている。
「試合をするのは自分なので、そこは常に自分がしっかりしたいと考えています」
その指針が、望月のスタイルに一本芯を通している。
ジュニア時代の栄光に捕らわれることなく、今大会でも「ここで優勝したというのは他人事のよう」と、感傷に浸ることもない。ただ、己のテニスを貫いたその先で、少年時代にトロフィーを掲げた舞台に戻ってきたのは、決して偶然ではない。
「着実に成長していると感じていたので、心配はしていなかった」と篤実に語る口調には、プライドと自信の音が響く。
ただ、「プレースタイルへの自信はずっと変わらなかったか」と尋ねた時の答えに、少しばかりの葛藤がにじんだ。
「そうですね……変わらないように努力しているところもありますけど。そこはもう本当に、貫いてやっていきたいと思っているんで」
努力している、の言葉は換言すれば、時にぶれそうになる自分への叱咤だろう。
「やっぱり色々と意見がありますし、自分でも考えたり迷ったりは自然と出てきちゃうんで。でもそこを、自分のテニスは何なのかって考えて。やっぱり他の人と違うところがすごい大事なので、そこは今後も、絶対に大事になってくるかなと思います」
そのような望月の信念を裏打ちしてくれたのは、今年2月からコーチに就任した、ダビデ・サンギネッティかもしれない。添田豪やディナラ・サフィナらの指導経験を持つ元世界42位は、「すごく僕のことを信じてくれる」と望月は言う。
同時に、ジュニア時代はコーチに頼っていた戦術立案も、今は助言を得つつ基本は自分で行なっている。
「試合をするのは自分なので、そこは常に自分がしっかりしたいと考えています」
その指針が、望月のスタイルに一本芯を通している。
ジュニア時代の栄光に捕らわれることなく、今大会でも「ここで優勝したというのは他人事のよう」と、感傷に浸ることもない。ただ、己のテニスを貫いたその先で、少年時代にトロフィーを掲げた舞台に戻ってきたのは、決して偶然ではない。