土居は引退表明をする前日の18日、各年代別のジュニア王者を決める「ユニクロ全日本ジュニアテニス選手権」が行なわれている東京・有明を訪れ、「ナショナルコーチテニスクリニック」にゲスト出演していた。

　土居は戦いを終えたジュニア選手たちを相手にゲーム展開の仕方や自身の試合に対する考え方をレクチャー。さらには30人以上のジュニアたちを相手に本気の打ち合いを披露。参加者一人一人にプロの打球を感じてもらった。

　そしてクリニックを終えた土居は心地よい疲労を感じながら「（子どもたちには）ここで気づいたことを今後に役立ててほしい。ジュニア年代は目の前の結果よりも、とにかくテニスを楽しむことを忘れないでほしいし」とエールを語り、「自分もそうやってテニスと付き合ってきました」とキャリアを振り返った。
  　なお、土居の引退に関する詳細については、今月24日に行なわれる記者会見で本人から語られる予定だ。

土居美咲／ 1991年４月29日生まれ。千葉県出身。身長159㎝。左利き・バックハンドは両手打ち。ジュニア時代に奈良くるみと組んだダブルスで、2007年のウインブルドンジュニア準優勝。スピンの効いたフォアハンドとサウスポーから繰り出すサービスが武器で、15年にツアー初制覇を飾り、タイトルは通算３勝（シングルス１勝／ダブルス２勝）を挙げている。16年のウインブルドンではベスト16へ進出し、８月にはリオ五輪にも参戦。同年10月には自己最高30位をマークした。

構成●スマッシュ編集部

【画像】日本女子テニスをけん引した土居美咲フォトギャラリー