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国内テニス

強打に加え戦略面での成長も見せた吉本菜月が初のインカレ女王に!「かけ引きして勝てたのは本当にうれしい」<SMASH>

渡辺隆康(スマッシュ編集部)

2023.08.22

女子シングルス、準優勝の大橋麗美華と優勝の吉本菜月(左写真)、女子ダブルス優勝の神鳥舞/齋藤優寧(右上)、同準優勝の大橋/中島玲亜(右下)。写真:滝川敏之

女子シングルス、準優勝の大橋麗美華と優勝の吉本菜月(左写真)、女子ダブルス優勝の神鳥舞/齋藤優寧(右上)、同準優勝の大橋/中島玲亜(右下)。写真:滝川敏之

 吉本は昨年のインカレ直前にコロナにかかり、試合には出たものの全身ケイレンに見舞われ初戦負けしている。「今年は絶対に勝ちたい」と意を決してテニスに取り組んできた。春の関東学生で大学初タイトルを手にすると、「よりレベルの高い中で課題を見つけたい」とITFツアーに初挑戦。川口の15,000ドルでいきなり優勝し、周囲の度肝を抜いた。

 彼女に急成長の理由を聞くと「テニスの技術よりも考え方を監督に教わった」ことだと言う。筑波大の三橋大輔監督に「ずっと強打しても相手は慣れる。自分のボールは普通に打っても重いのだから、相手にミスさせる球も打て。そのバランスが大事と言われた」のだそうだ。それにより吉本のテニスにより幅が出てきた。

 強打のみならず戦略面も長けてきた吉本。彼女はまだ2年生だ。大学テニスにとらわれず国際大会にも目を向け始めた吉本の今後に、大いに期待したい。
 
 なお、続いて行なわれた女子ダブルス決勝は、第1シードの神鳥舞/齋藤優寧(早稲田大学4年/3年)が、第6シードの大橋/中島玲亜(慶大2年/2年)を6-3、6-2で破って大会2連覇を達成。それと同時に、一昨年のインカレ室内、昨年のインカレ&インカレ室内、そして今回と、全国大会4連勝を飾っている。

【8月21日の女子記録】

◆女子シングルス決勝
吉本菜月(筑波大)[4] 7-5 6-0 大橋麗美華(慶大)[8]

◆女子ダブルス決勝
神鳥舞/齋藤優寧(早大)[1] 6-3 6-2 大橋麗美華/中島玲亜(慶大)[6]

 ※[ ]内の数字はシード順位

取材・文●渡辺隆康(スマッシュ編集部)

【PHOTO】猛暑の2023年インカレ。シングルスは藤原智也(慶應義塾大4年)と吉本菜月(筑波大2年)が制す!
 

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