今回はノンプレッシャーボールは除外し、一般的に使われる「プレッシャーライズドボール」について考えますが、ボールには通常「1.8~2.0気圧」の内圧が加えられ、それが漏れ逃げないように加圧された密閉ボトルに入れられて販売されています。
この封を切った瞬間から、ボール内のガスや空気はゴム球の微細な孔から漏れ出し、しかも強く引っぱたかれて、パンパン→ペコペコになっていきます。
メルトンも、すり切れにくいフェルトを使えば簡単にできそうに感じるかもしれませんが、すり切れなきゃいいってもんじゃないのです。厚さ・毛羽立ち方・すり切れるタイミングにも配慮して設計する必要があり、ボール開発というのは想像を越える難しさがあるのです。
それでもメーカーは、ユーザーの期待に沿える耐久性を、と努力しています。ただし、高耐久だから高価になるのでは誰も買いません。ユーザーが耐久性を求めるのは、あくまで「コストパフォーマンスが高い」からです。
それを踏まえた上で、各メーカーとも色んなタイプのボールを打ち出しています。そこでテニスギアに非常に詳しいベテランショップスタッフに協力いただき、「打球フィーリングマップ」を作ってみました。あくまで感覚中心ですから、数値がどうのこうのではありません。そうしてみると、大きく3つのグループに分かれます。
[A]マイルド打感・コントロール
[B]硬質軽快打感・スピード型
[C]硬質重厚打感・スピード型
Aは一般プレーヤーが好んで使うタイプで、スクールでも多く選ばれている日本一般汎用型。Bはプロの国際大会で使われる国際試合球型。Cは一般の試合向けのスピード系練習球型……といったところでしょうか。
掲載した打球フィーリングマップでは、大まかな目安として各メーカーの主要テニスボールを特徴別に振り分けました。同じボールでも、インパクトのパワー、スピンのかけ方、使用ストリングの種類などによって、打球フィーリングは違います。まず自分、あるいは自分たちはどのグループのボールを必要としているかを把握し、その中で、色々試してみて決めるのがいいでしょう。
文●松尾高司(KAI project)
※『スマッシュ』2021年10月号より抜粋・再編集
【PHOTO】ボールがつぶれラケットがたわむ! トッププロのインパクトの瞬間
この封を切った瞬間から、ボール内のガスや空気はゴム球の微細な孔から漏れ出し、しかも強く引っぱたかれて、パンパン→ペコペコになっていきます。
メルトンも、すり切れにくいフェルトを使えば簡単にできそうに感じるかもしれませんが、すり切れなきゃいいってもんじゃないのです。厚さ・毛羽立ち方・すり切れるタイミングにも配慮して設計する必要があり、ボール開発というのは想像を越える難しさがあるのです。
それでもメーカーは、ユーザーの期待に沿える耐久性を、と努力しています。ただし、高耐久だから高価になるのでは誰も買いません。ユーザーが耐久性を求めるのは、あくまで「コストパフォーマンスが高い」からです。
それを踏まえた上で、各メーカーとも色んなタイプのボールを打ち出しています。そこでテニスギアに非常に詳しいベテランショップスタッフに協力いただき、「打球フィーリングマップ」を作ってみました。あくまで感覚中心ですから、数値がどうのこうのではありません。そうしてみると、大きく3つのグループに分かれます。
[A]マイルド打感・コントロール
[B]硬質軽快打感・スピード型
[C]硬質重厚打感・スピード型
Aは一般プレーヤーが好んで使うタイプで、スクールでも多く選ばれている日本一般汎用型。Bはプロの国際大会で使われる国際試合球型。Cは一般の試合向けのスピード系練習球型……といったところでしょうか。
掲載した打球フィーリングマップでは、大まかな目安として各メーカーの主要テニスボールを特徴別に振り分けました。同じボールでも、インパクトのパワー、スピンのかけ方、使用ストリングの種類などによって、打球フィーリングは違います。まず自分、あるいは自分たちはどのグループのボールを必要としているかを把握し、その中で、色々試してみて決めるのがいいでしょう。
文●松尾高司(KAI project)
※『スマッシュ』2021年10月号より抜粋・再編集
【PHOTO】ボールがつぶれラケットがたわむ! トッププロのインパクトの瞬間