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海外テニス

アルゼンチン人選手が下部ツアーとATPツアーの待遇差を批判!フェデラーとナダルは「不平等解消に取り組んでこなかった」<SMASH>

中村光佑

2023.10.10

2008年にプロ転向したトルンゲリッティは、未だにツアー優勝を果たせておらず、下部大会を中心に回っている。(C)Getty Image

2008年にプロ転向したトルンゲリッティは、未だにツアー優勝を果たせておらず、下部大会を中心に回っている。(C)Getty Image

 またATPは、今年8月にシングルスランキング250位までの選手の収入を保証する「ベースライン制度」を24年シーズンから導入すると発表。同協会の公式サイトによればこの制度は選手の賞金収入が保証された基準額を下回った場合、ATPがその不足分を補填する形で施行されるという。

 これによりトップ100は30万ドル(約4473万円)、101位から175位は15万ドル(2237万円)、176位から250位は7万5,000ドル(約1118万円)の収入保証が得られることとなる。

 ただこうした取り組みについても対策が遅かったと考えているのか、トルンゲリッティは改めてフェデラー氏とナダル、ならびにATPに対する非難の言葉をこう続けた。
 
「今年になってようやくチャレンジャーの賞金の規定が少しばかり変更されたが、おそらくテニス界の黄金期を過ごしてきたというのに(何もやってこなかったのは)今でも恥ずべきことだ。80人から100人という限られた選手だけがテニスで生計を立てているという事実を黙認することはできない。それは僕を常に悩ませてきたことだし、これからもその事実が僕を悩ませると思う。

 彼らはプレーヤーとしては非常に優れているかもしれないが、システム全体を改善しようとしている人間としては、僕には非常に乏しく見える。一方で今日では(自分が所属する)PTPA(プロテニス選手協会) で(ノバク・)ジョコビッチ(セルビア/世界ランク1位)と、(バセク・)ポスピシル(カナダ/同220位)がその課題に取り組んでいる」

 トルンゲリッティは実力を伸ばしたくても伸ばせない選手たちにも、もっと目を向けてほしいと訴えたかったのかもしれない。今後も格差是正の点でテニス界がどう変わっていくのか、その動向に注目したいところだ。

文●中村光佑

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