専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
海外テニス

29歳のキーズを全豪決勝に導いた“テニスおたく”の伴侶と“道具箱”の中身…「今のラケットを手にした瞬間、恋に落ちた感覚になった」<SMASH>

内田暁

2025.01.25

前哨戦で優勝し、今回の全豪オープンでは世界2位のシフィオンテク(右)を下して決勝に進む殊勲。キーズ(左)にとって17年全米以来の大舞台となる。(C)Getty Images

前哨戦で優勝し、今回の全豪オープンでは世界2位のシフィオンテク(右)を下して決勝に進む殊勲。キーズ(左)にとって17年全米以来の大舞台となる。(C)Getty Images

「昨年末から、ビヨンと一緒に色々と試し始めた。ケガがあったので、少しでも身体への負担を減らしてプレーしたかったから」

「色々と試した結果、今使っているラケットを手にした瞬間に“恋に落ちた”ような感覚になったの」

 なおキーズ本人は、まだ正式契約前のため慎重に企業名や固有名詞への言及は避けていたが、その“恋に落ちた”お相手が、ヨネックスのそれであることは明らか。昨年12月のエキジビションマッチ時には黒塗り仕様で使っていたが、今年からはラケット面に、ヨネックスのステンシル(ロゴ)を入れてプレーしている。

 さらには前述したローゼンバーグ氏の記事によると、フラタンジェロはストリングに関しても「古いスタイルのナチュラルガットではなく、化学繊維のそれを使うべきだ」と説得。実際に彼女はその助言も聞き入れ、ストリングも変えている。
 
 キーズは、新たなラケットがいかに自身のプレーを変えたかを、次のように語った。

「今のラケットを使うことで、自分のプレーへの自信が深まったと思う。以前よりも攻め切れる一方で、コントロールできている感覚もある。特に大きいと感じるのは、調子があまり良くない日でも、自分の手でラケットを用い、微調整しながら安定したプレーができること。その点が、以前の私が苦労していた点だったから。ラケットを変えた利点は大きいし、プレーの幅も広がったと思う」

 長く傍らにいるパートナーの声に耳を傾け、手にした新たな“相棒”――。二人三脚の新生キーズが、今夜、初のグランドスラム優勝へと挑む。

現地取材・文●内田暁

【画像】キーズをはじめ、全豪オープン2025で熱戦を繰り広げる女子選手たちの厳選写真!

【関連記事】元女王を逆転で下したキーズが全豪オープン初の決勝進出!「ただただ走り回っていたような感覚だった」<SMASH>

【関連記事】ロサンゼルスの山火事で女子テニス選手たちが支援の輪。元LA在住者のキーズは2万ドル寄付<SMASH>
 

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号