ここは自分のいるべき場所ではないとのプライド。そして、自ずと気になる周囲の視線。それらの雑念をようやく振り切れたのは、準決勝の途中だったという。6-2、4-6、そして最終セット6-0というスコアが、迷いからの脱却を物語るだろう。
最終的に彼女は、決勝で快勝しこの大会を制する。チャレンジャーカテゴリーとはいえ、彼女にとってクレーコート初戴冠でもあった。
全仏オープンに臨む大会前会見で、この大会優勝の価値について問わたれた大坂は、しばし言葉を探しながら、「真っ先に思ったのは、この優勝の喜びは、娘を出産した時の幸福感の0.1パーセントくらいだなってことかしら」とはにかむ。
「いずれにしても、真っ先に頭に浮かんだのは娘のこと。あの子はトロフィーで遊ぶのが大好きなので、このトロフィーも気に入ってくれるかなって」
大坂の全仏オープン開幕戦は、現地時間の26日に組まれている。対戦相手は、第10シードのパウラ・バドサ(スペイン)。二人は2週間前のイタリア国際2回戦で当たるはずだったが、バドサのケガによる棄権で実現しなかった、幻のカードでもある。
その対戦実現のチャンス到来に、大坂は率直に喜びを口にした。
「彼女は素晴らしい選手だし、クレーが得意な選手でもある。対戦が楽しみだし、こんなに二人とも長くツアーにいるのに、一度も対戦したことがないなんてあり得ないと感じるくらい」と。
先に触れた、大会優勝の喜びと出産時のそれの比較について語った際、彼女は、こうも言っていた。
「もっと大きな大会で優勝した時に、改めて比べてみたいな」と。
初めてグランドスラムに出た18歳の頃から大坂は、「今大会の目標」を問われるたび、不思議そうに「もちろん優勝よ」と答え続けてきた。その姿勢に、変わりはないだろう。今はそこに、「娘誕生時の喜びとの比較」と、娘に新たな“おもちゃ”を与えたいというモチベーションが加わっている以外は。
現地取材・文●内田暁
【画像】大坂なおみ他、2024年全仏オープンで奮闘した女子選手たち
【関連記事】「私は危険を察知して彼女を助けることができる」大坂なおみのコーチが全仏オープン開幕を前に手応え語る<SMASH>
【関連記事】「一番苦手だと思っていたサーフェスでトロフィーを勝ち取れるなんて…」大坂なおみが下部ツアーで産後初の優勝を飾る!<SMASH>
最終的に彼女は、決勝で快勝しこの大会を制する。チャレンジャーカテゴリーとはいえ、彼女にとってクレーコート初戴冠でもあった。
全仏オープンに臨む大会前会見で、この大会優勝の価値について問わたれた大坂は、しばし言葉を探しながら、「真っ先に思ったのは、この優勝の喜びは、娘を出産した時の幸福感の0.1パーセントくらいだなってことかしら」とはにかむ。
「いずれにしても、真っ先に頭に浮かんだのは娘のこと。あの子はトロフィーで遊ぶのが大好きなので、このトロフィーも気に入ってくれるかなって」
大坂の全仏オープン開幕戦は、現地時間の26日に組まれている。対戦相手は、第10シードのパウラ・バドサ(スペイン)。二人は2週間前のイタリア国際2回戦で当たるはずだったが、バドサのケガによる棄権で実現しなかった、幻のカードでもある。
その対戦実現のチャンス到来に、大坂は率直に喜びを口にした。
「彼女は素晴らしい選手だし、クレーが得意な選手でもある。対戦が楽しみだし、こんなに二人とも長くツアーにいるのに、一度も対戦したことがないなんてあり得ないと感じるくらい」と。
先に触れた、大会優勝の喜びと出産時のそれの比較について語った際、彼女は、こうも言っていた。
「もっと大きな大会で優勝した時に、改めて比べてみたいな」と。
初めてグランドスラムに出た18歳の頃から大坂は、「今大会の目標」を問われるたび、不思議そうに「もちろん優勝よ」と答え続けてきた。その姿勢に、変わりはないだろう。今はそこに、「娘誕生時の喜びとの比較」と、娘に新たな“おもちゃ”を与えたいというモチベーションが加わっている以外は。
現地取材・文●内田暁
【画像】大坂なおみ他、2024年全仏オープンで奮闘した女子選手たち
【関連記事】「私は危険を察知して彼女を助けることができる」大坂なおみのコーチが全仏オープン開幕を前に手応え語る<SMASH>
【関連記事】「一番苦手だと思っていたサーフェスでトロフィーを勝ち取れるなんて…」大坂なおみが下部ツアーで産後初の優勝を飾る!<SMASH>