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海外テニス

「一番苦手だと思っていたサーフェスでトロフィーを勝ち取れるなんて…」大坂なおみが下部ツアーで産後初の優勝を飾る!<SMASH>

中村光佑

2025.05.05

9年半ぶりに下部ツアーに参戦した大坂は、苦手としているクレーコートでタイトルを手にした。(※写真は3月の大会)。(C)Getty Images

9年半ぶりに下部ツアーに参戦した大坂は、苦手としているクレーコートでタイトルを手にした。(※写真は3月の大会)。(C)Getty Images

 女子テニスツアーの下部大会「サン・マロ・オープン35」(4月28日~5月4日/フランス・サン・マロ/クレーコート/WTA125)は現地4日に大会最終日を迎え、シングルス決勝に第2シードで元世界ランキング1位の大坂なおみ(現55位)が登場。ノーシードのカヤ・ユバン(スロベニア/同515位)を6-1、7-5で下し、うれしい出産後初の公式戦優勝を飾った。

 27歳の大坂は今季のクレーシーズン初戦として参戦した先日のWTA1000シリーズ「ムチュア・マドリード・オープン」(4月22日~5月4日/スペイン・マドリード)の1回戦でルシア・ブロンゼッティ(イタリア/同59位)に4-6、6-2、4-6で惜敗。その直後に「サン・マロ・オープン35」の本戦ワイルドカード(主催者推薦)を獲得していた。

 ちなみに大坂のツアー下部大会出場は、2015年11月に愛知県で開催された「ダンロップ・ワールド・チャレンジ女子」(カーペット/ITFサーキット)以来、実に約9年半ぶり。今大会はペトラ・マルチンコ(クロアチア/同220位)とエルサ・ジャクモ(フランス/同143位)にストレート勝ちし、ディアーヌ・パリー(フランス/元48位/同116位)とレオリア・ジャンジャン(フランス/同107位)にはフルセットで勝利して決勝へ駒を進めていた。
 
 迎えたユバンとの決勝は強風吹き荒れる難しいコンディションとなったものの、大坂が序盤から主導権を握り、4度ものブレークに成功して幸先よく第1セットを先取。続く第2セットは大坂が第3ゲームで先にサービスダウンを喫すも、第8ゲームでブレークバックに成功し、勢いに乗って終盤の第12ゲームでもユバンのサービスをブレーク。1時間23分で試合を締めた。

 下部大会ながら苦手意識を持っていたクレーで初のタイトルを獲得した大坂は、試合後に更新した自身の公式SNSでトロフィーを抱えた写真を添え、感謝の言葉を交えて次のように綴った。

「一番苦手だと思っていたサーフェスで、初めてのトロフィーを勝ち取れるなんて、ちょっと皮肉な感じがしますが、そういうのが人生で一番好きなことの一つでもあります。人は常に成長し、進化する余地があるのです。この旅路を共に歩んでくれている皆さんに感謝しています。波は激しいですが、同時にとても楽しく、(改めて)感謝しています」

 この後は5月6日に開幕するツアー公式戦「イタリア国際」(イタリア・ローマ/WTA1000)への出場を予定している大坂。厳しい戦いにはなるだろうが、今回の優勝を弾みに、次戦でもさらなる活躍を期待したい。

文●中村光佑

【画像】「サン・マロ・オープン35」で優勝を飾った大坂の喜びの投稿

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