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国内テニス

遠征にはハプニングが付き物!? 韓国で感じた、たくさんの人の温かさ【プロテニス選手コラム/輿石亜佑美】

輿石亜佑美

2020.06.04

日本人プレーヤーの大前(右)にも助けられ、遠征は無事に終了。この経験で色々なことを学んだという。写真:本人提供

日本人プレーヤーの大前(右)にも助けられ、遠征は無事に終了。この経験で色々なことを学んだという。写真:本人提供

 やっとたどり着いたその部屋は、ベッド、シャワー、トイレほどのシンプルな部屋。シャンプー、歯ブラシ、タオル、冷蔵庫などはなく、考えていたオフィシャルホテルとは程遠いものでした。この部屋によくあったな、と思うのは、ドライヤーと歯磨き粉です。歯ブラシがないのに、なぜか歯磨き粉はあったのが今でも不思議ですが…。

 食事も朝だけついていて、昼夜は各自でとることになりました。しかし会場は山の中で、毎日歩いていくには大変…。どうしようかと悩んでいたら、次の日、同じ大会に出場していた唯一の日本人である大前綾希子選手が、「韓国の選手友達に予約してもらうから、ホテルを移動しないか」と提案してくれました。
 
 それから、3週間、食事もずっと一緒に行き、ホテルも予約してくださり、たくさん助けていただきました。1人の遠征では食事も1人で行くことが多いのですが、その時の韓国遠征は、楽しい食事の思い出がたくさんあります。本当に”あっこさん”には感謝でいっぱいです。

 そんなこんなで、無事に終わった遠征でしたが、海外遠征にハプニングは付き物です。慣れてきた今でも、問題が発生することは多々あります。そのたびに、両親やコーチ、いつも支えてくださる方々に感謝をしなければならないと思いますし、自分も困っている人がいたら、手を差し伸べたいと思います。

 また、海外に行くと、ご飯がおいしく、公共の施設がきれいで、治安がいい日本がどれほど恵まれているか、と実感します。この先どんな国に行っても、日本が恋しくなると思いますし、日本に生まれてよかったな、と思うことでしょう。これからも、事前に準備して、様々なハプニングを経験して、逞しく成長していきたいと思います。


プロテニスプレーヤー
◆輿石亜佑美(竜興化学工業株式会社)◆
2000年7月28日生まれ。埼玉県出身。3歳からテニスを始め、2019年プロ転向。2017年インターハイ準優勝。JOCジュニアオリンピックカップ優勝。 2019年、W15 Gimcheon ダブルス優勝。国民体育大会、成年女子優勝(埼玉県代表)、現在は得意なサーブとバックハンドを武器に海外を中心に転戦中。Twitterは@Kosshiee_tennis Instagramは@kosshieeee_728

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