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選手と同じ目線に立ち「自分らしくやることが大事」――“新生添田ジャパン”がデ杯で示した新しい監督像<SMASH>

内田暁

2023.02.06

チーム全員が勝利を挙げてポーランドを破った“新生添田ジャパン”。添田監督(右端)は満面の笑顔を見せた。写真:スマッシュ編集部

チーム全員が勝利を挙げてポーランドを破った“新生添田ジャパン”。添田監督(右端)は満面の笑顔を見せた。写真:スマッシュ編集部

 その期待に綿貫は、躍動感とサーブおよびリターン力で応える。その末に得た勝利こそが、「今回、最もうれしい勝利」だと監督は明言した。

 なぜ、この勝利がそこまで重要だったのか? 添田監督が、明瞭に説明する。

「勉はデ杯に対して、一番強い思いがあるんじゃないかと感じていたんです。毎回、自分から参加したいって言ってくれたし、毎回良いプレーも見せてくれた。ただその中で、最後は悔しい形で競り負けることが多かった。

 そういった意味で、僕が監督になった最初の試合で勝ってくれたら、彼がまた違うデ杯への考え方になるのかなと思った。今日もダブルスが一番、僕の中では勝ちたい試合だったんです。もちろん陽介に期待した分もあるし、勉が決めてくれたら最高だなって」
 
 国籍をニュージーランドから日本に変えたマクラクランが、日本代表として戦うことに抱いてきた、誰よりも強い誇りと喜び。その重みをチームメイトとして共有してきた添田監督だからこそ、何より願ったダブルスの勝利だった。

 加えるなら3連勝でチームの勝利を決めたことにより、内田を最後のシングルスにも起用できたことも大きい。スターティングメンバーに選ばれず「悔しい」と口にした内田にとって、貴重な経験と勝利だった。

 今回日本が得た4つの勝利に、選出された全ての選手が携わった、これ以上ない添田ジャパンの船出。それは、添田監督と選手個々が、これまでのデ杯とツアーに残した足跡で紡ぐ、新たな物語の序章だ

取材・文●内田暁

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