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海外テニス

父が挑んだソウルで娘が栄冠! シフィオンテクが激闘制し韓国オープンで今季3勝目「本当にうれしい」<SMASH>

中村光佑

2025.09.22

韓国OP決勝でアレクサンドロワを破り優勝したシフィオンテク。父は1988年ソウル五輪にボート競技で出場したが、メダルには届かず。同じ地で娘が栄冠を手にした。(C)Getty Images

韓国OP決勝でアレクサンドロワを破り優勝したシフィオンテク。父は1988年ソウル五輪にボート競技で出場したが、メダルには届かず。同じ地で娘が栄冠を手にした。(C)Getty Images

 女子テニスツアーのWTA500シリーズ「韓国オープン」(9月15日~21日/韓国・ソウル/ハードコート)は大会最終日の現地21日にシングルス決勝を実施。第1シードで世界ランキング2位のイガ・シフィオンテク(ポーランド)が、第2シードで同11位のエカテリーナ・アレクサンドロワ(ロシア)を1-6、7-6(3)、7-5で下し、ツアー通算25勝目を飾った。

 24歳のシフィオンテクは今回が韓国オープン初参戦。昨年は自身のドーピング違反による約1カ月(2024年9月12日~10月4日)の出場停止処分を受けたことで同トーナメント欠場を余儀なくされていた。今大会は初戦の2回戦(上位4シードは1回戦免除)でソラーナ・シルステア(ルーマニア/同66位)、準々決勝で元世界2位のバルボラ・クレイチコワ(チェコ/現34位)を破ると、準決勝ではマヤ・ジョイント(オーストラリア/同36位)に6-0、6-2で完勝して決勝へ駒を進めていた。

 決勝で対峙したのは今年1月末の「アッパー・オーストリア・レディース・リンツ」(オーストリア・リンツ/室内ハード/WTA500)でツアー5勝目を挙げ、現在キャリアハイの11位につける30歳の実力者アレクサンドロワ。過去7戦で2度敗れている相手にシフィオンテクは3度ものブレークを喫して30分で第1セットを落としたが、第2セットは元女王の意地を見せてタイブレークの末にセットオールに持ち込み、勝負のファイナルセットでは2度のブレークを奪って2時間43分にも及ぶ熱戦をものにした。
 
 シフィオンテクにとってはこれが7月の「ウインブルドン」(イギリス・ロンドン/四大大会)と8月の「シンシナティ・オープン」(アメリカ・シンシナティ/WTA1000)に次ぐ今季3勝目。表彰式では試合内容を振り返りつつ、準優勝のアレクサンドロワを素直に称えた。

「まず、エカテリーナの素晴らしい1週間と、決勝戦での素晴らしいプレーぶりを祝福します。本当に、自分でもどうやって勝てたのかわからないくらい彼女は素晴らしいプレーをしていたので、私はただただ生き延びようともがきました。いつも彼女との試合はタフですが、同時にとても面白いので、今後もツアー決勝で対戦できるとうれしいです」

 ちなみにシフィオンテクの父親であるトマシュ氏は元ボート競技者。1988年のソウル五輪にも出場したが、メダルには届かなかった。その37年後、同じソウルの地でタイトルを掲げた孝行娘は、最後に心からの喜びをこう表現した。「ここは私の家族にとっても特別な場所なので、優勝できて本当にうれしいです。来年は父にもここに来てもらって、この雰囲気を一緒に味わえたらいいなと思います」

 ここにきて今季序盤の苦戦が嘘だったかのような活躍を見せているシフィオンテク。次戦以降のパフォーマンスにも期待が高まる。

文●中村光佑

【動画】シフィオンテクVSアレクサンドロワの「韓国オープン」決勝ハイライト

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