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レッスン

【1日3分間のメンタル強化法 第49回】もう試合で萎縮しない! 緊張を味方にする心身の整え方<SMASH>

スマッシュ編集部

2025.09.27

緊張は工夫次第で味方になる。腹式呼吸や屈伸、軽いジャンプで心身を整え、本来の力を発揮しよう(※写真はイメージ)。(C)Getty Images

緊張は工夫次第で味方になる。腹式呼吸や屈伸、軽いジャンプで心身を整え、本来の力を発揮しよう(※写真はイメージ)。(C)Getty Images

 テニス競技はメンタルによって大きく結果が左右されるスポーツです。しかし、メンタルを強化したいけれど「なんか大変そうだ」と敬遠している人はいないでしょうか。

 本シリーズでは一般プレーヤーに向けて、伊達公子氏や浅越しのぶ氏といった日本テニス界をけん引したトップ選手の指導経験を持つメンタルアドバイザー椙棟紀男氏に、簡単に身に付くメンタルの強化方法を伝授してもらいます。

* * *

「試合で緊張してしまい、自分の力を出せなかった」、「自信を持って試合に臨みたい」

 講習会やミーティングの席で、よく耳にする声です。せっかく練習してうまくなったのに日頃の実力を発揮できない、これは悲劇です。本当に残念なことです。

 よく講習会で話すのですが「試合の力=練習の力-妨害するもの」があります。妨害するものがゼロであれば練習の力がそのまま出せますが、試合中は色々妨害するものが出てきます。「周囲の期待」や「この相手には絶対勝ちたい」という気持ちがプレッシャーを作り上げます。

 またゲーム終盤で「勝てるかもしれない」と思うと挑戦心から守りのテニスに変わってしまうのです。元来、日本人の特性として「何事にも真面目に取り組む」、「心配性」などがあり、そんな選手を見ていると「真面目=緊張」という図式が浮かんできます。
 
 昨今は、明るく表現力の豊かなアスリートたちが多くなりましたが、真面目ですごい選手もたくさんいます。その選手たちは緊張を良いエネルギーに変える技を、メンタル学習と経験によって身に付けたのだと思います。

 大事な試合で緊張するのは当たり前です。それは勝ちたいと思うからで、どうでもよければ緊張はしません。人は緊張すると意識が自分に向きます。「サービスの調子が悪い」とか「今日は足の動きが悪い」とか、自分のマイナスの部分と一緒に戦ってしまうのです。

 また不安を感じると交感神経が優位に働き、筋肉が硬くなったり、顔が上気したり、心臓がドキドキしたり、呼吸が浅くなったりといった身体に色んな反応が現れます。

 でもよく考えてみてください、試合は相手と戦うのですよ。「取り組んできたショットをあの場面で使おう」、「相手の弱点を早く見つけよう」ということに目を向けられるようにしたいです。このような状況で唯一コントロールできるのが呼吸です。

 鼻から大きく吸って、口からゆっくり吐く。疲労困憊の脳に酸素をいっぱい送り込んでほしいのです。その時上気した“気”を臍下丹田に落としてリラックスした身体を作る腹式呼吸が有効です。また軽くジャンプを1、2回するのもいいと思います。

構成●スマッシュ編集部
※スマッシュ2024年10月号から抜粋・再編集

【画像】強靭なメンタルを持つトッププロたちの練習の様子

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