先週行なわれた男子テニスツアー「アルマトイ・オープン」(カザフスタン・アルマトイ/室内ハードコート/ATP250)で、2023年5月の「イタリア国際」(ローマ/クレーコート/ATP1000)以来約2年半ぶりのツアータイトルを獲得した元世界ランキング1位のダニール・メドベージェフ(ロシア/現14位)が、母国メディア『Bolshe』のインタビューで自身の復調について語った。
ローマ優勝以降は、23年全米オープンと24年全豪オープンの四大大会2つを含めツアー決勝に6度進出しながら全て敗れ、“シルバーコレクター”と化しつつあった29歳のメドベージェフ。今季も全仏から全米まで四大大会3連続初戦敗退を喫すなど苦戦が続いていたが、ジル・セルバラ氏とエリック・ヘルナンデス氏とのコーチ契約を相次いで解消し、直後にトーマス・ヨハンソン氏(スウェーデン)とローハン・ゲッツケ氏(オーストラリア)を招聘してからは一気に復調してきた。
「杭州オープン」(ATP250)でベスト8、「中国オープン」(ATP500)と「ロレックス上海マスターズ」(ATP1000)でベスト4とアジアシリーズで結果を出し、初出場のアルマトイOPで見事優勝。受難の時期を乗り越え、ようやく長いトンネルを抜け出した。
不調期のメドベージェフは試合中に度々観客を挑発するような仕草を見せるなど、感情の起伏が激しかった上に、プレーの切れ味も失い、ボールへの不満を口にすることもしばしばあった。では一体、彼の中で何が変わったのか? その答えを本人が今回のインタビューで明かしている。
「自分のテニスを全て変えるのは不可能だし、そもそもその必要はない。僕は長い間トップ10にいて、世界1位にもなれた経験があるからね。必要だったのは細部の改善だけだった。すなわちベースはそのままに、小さな調整を加えること。トーマスとローハンとは、その点を一緒に突き詰めているところだ。だからショットの技術面で大きく変わったところはない」
その上で29歳はコーチ総入れ替え後に自信を取り戻せたことが大きいと強調する。
「新コーチの2人からは、サービスや重要な場面でのリターン、ボレーやネットプレーなどについて、改善点を幾つか指摘してもらった。それに伴って、自分の中の“エネルギー”が変わり、何よりも大切な“自信”を取り戻せたし、サービスやコート中央付近でのプレーに加え、幾つかのショットも以前の感覚を取り戻せた。それまでも打ち方自体はわかっていたが、不調期はそれを実際に試す自信がなかった」
メドベージェフは今週もATP500大会「エルステ・バンク・オープン」(10月20日~26日/オーストリア・ウィーン/室内ハード)に第6シードで出場しており、1回戦ではヌーノ・ボルジェス(ポルトガル/現47位)に6-4、6-7(7)、6-2で勝利。日本時間23日夜に予定されている2回戦では、アルマトイOP決勝でも対戦した曲者コレンティン・ムテ(フランス/現36位)との再戦を迎える。
文●中村光佑
【動画】メドベージェフがムテを下して約2年半ぶりのツアー優勝を飾った「アルマトイ・オープン」決勝ハイライト
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ローマ優勝以降は、23年全米オープンと24年全豪オープンの四大大会2つを含めツアー決勝に6度進出しながら全て敗れ、“シルバーコレクター”と化しつつあった29歳のメドベージェフ。今季も全仏から全米まで四大大会3連続初戦敗退を喫すなど苦戦が続いていたが、ジル・セルバラ氏とエリック・ヘルナンデス氏とのコーチ契約を相次いで解消し、直後にトーマス・ヨハンソン氏(スウェーデン)とローハン・ゲッツケ氏(オーストラリア)を招聘してからは一気に復調してきた。
「杭州オープン」(ATP250)でベスト8、「中国オープン」(ATP500)と「ロレックス上海マスターズ」(ATP1000)でベスト4とアジアシリーズで結果を出し、初出場のアルマトイOPで見事優勝。受難の時期を乗り越え、ようやく長いトンネルを抜け出した。
不調期のメドベージェフは試合中に度々観客を挑発するような仕草を見せるなど、感情の起伏が激しかった上に、プレーの切れ味も失い、ボールへの不満を口にすることもしばしばあった。では一体、彼の中で何が変わったのか? その答えを本人が今回のインタビューで明かしている。
「自分のテニスを全て変えるのは不可能だし、そもそもその必要はない。僕は長い間トップ10にいて、世界1位にもなれた経験があるからね。必要だったのは細部の改善だけだった。すなわちベースはそのままに、小さな調整を加えること。トーマスとローハンとは、その点を一緒に突き詰めているところだ。だからショットの技術面で大きく変わったところはない」
その上で29歳はコーチ総入れ替え後に自信を取り戻せたことが大きいと強調する。
「新コーチの2人からは、サービスや重要な場面でのリターン、ボレーやネットプレーなどについて、改善点を幾つか指摘してもらった。それに伴って、自分の中の“エネルギー”が変わり、何よりも大切な“自信”を取り戻せたし、サービスやコート中央付近でのプレーに加え、幾つかのショットも以前の感覚を取り戻せた。それまでも打ち方自体はわかっていたが、不調期はそれを実際に試す自信がなかった」
メドベージェフは今週もATP500大会「エルステ・バンク・オープン」(10月20日~26日/オーストリア・ウィーン/室内ハード)に第6シードで出場しており、1回戦ではヌーノ・ボルジェス(ポルトガル/現47位)に6-4、6-7(7)、6-2で勝利。日本時間23日夜に予定されている2回戦では、アルマトイOP決勝でも対戦した曲者コレンティン・ムテ(フランス/現36位)との再戦を迎える。
文●中村光佑
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