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海外テニス

大胸筋負傷のディミトロフが約3カ月半ぶりにツアー復帰。「コートにできるだけ長く立っていたい」と意気込み<SMASH>

中村光佑

2025.10.26

ウインブルドンでの悪夢の負傷から約3カ月半、「ずっとテニスが恋しかった」というディミトロフがパリ・マスターズでツアーに復帰する。(C)Getty Images

ウインブルドンでの悪夢の負傷から約3カ月半、「ずっとテニスが恋しかった」というディミトロフがパリ・マスターズでツアーに復帰する。(C)Getty Images

 大胸筋の負傷により戦列を離れていた男子テニス元世界ランキング3位のグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア/現37位)が、間もなく開幕するツアー大会「ロレックス・パリ・マスターズ」(10月27日~11月2日/フランス/室内ハードコート/ATP1000)で約3カ月半ぶりに実戦に復帰する。それに先駆け、ATP(男子プロテニス協会)公式サイトのインタビューで現在の心境を語った。

「様々な感情が入り混じっているが、どれも前向きなものだ。ツアーに戻ってきて、またみんなと競い合えるのは本当にうれしい。今週もここまではいい感じだ。ずっとテニスが恋しかったから、コートにできるだけ長く立っていたい。同時に、できる限り基本的なことに集中するようにもしている。来シーズンに完全復活することを目指している中、今は身体がどこまで動くかを確かめるという意味で大きなチャレンジになる」

 34歳のディミトロフが最後にプレーしたのは今年7月のウインブルドン(イギリス・ロンドン/芝コート/四大大会)4回戦で、当時世界1位のヤニック・シナー(イタリア/現2位)を相手に2セットアップとリードを奪い、非常に質の高いパフォーマンスを見せていた。

 ところが最後に待っていたのは“悲劇の結末”だった。第3セット第4ゲームのゲームポイントでサービスエースを放ってキープに成功した直後に突如右胸付近を押さえながら倒れ、涙の途中棄権。このリタイアでディミトロフは1968年のオープン化以降、男女を通じて初めてとなるグランドスラム(四大大会)5大会連続の途中棄権という不名誉な記録を作ってしまった。
 
 それでも今は、そんな苦い経験も忘れさせるかのような朗らかな笑顔を見せているディミトロフ。2023年に準優勝を果たしたパリは、復帰の舞台としてふさわしいだろう。現地24日夜には同大会会場で親友のアンドレイ・ルブレフ(ロシア/元5位/現15位)と練習し、そのわずか12時間後にはフランシスコ・セルンドロ(アルゼンチン/元18位/現21位)とも打ち合うなど、精力的に調整を進めている。

「昔からシーズン終盤に開かれるこの大会が好き」と語る34歳は改めてこう続けた。「今はあまり色々と考えすぎないようにしている。ただ自分にできるだけ優しくして、今の自分に何が必要なのか、来季に向けてどこを強化すべきかを確かめているところだ」

 ディミトロフは今年のパリに単複でエントリーしており、第8シードで臨むシングルスでは、1回戦で地元フランス勢のジオバンニ・ペチ・ペリカール(現33位)とのツアー初対決を迎える。一方ダブルスには四大大会男子複で5度の優勝を経験し、今大会限りでの現役引退を表明している43歳のニコラ・マユ(フランス/複元1位/現1086位)とのペアで参戦。1回戦ではエドゥアール・ロジェ-バセラン/ユーゴ・ニス(フランス/モナコ)との対戦が予定されている。

文●中村光佑

【動画】パリ・マスターズの会場で練習するディミトロフ

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