最近のテニス界ではツアーの過密日程を巡る議論が活発化しており、カルロス・アルカラス(スペイン/男子世界ランク1位)やイガ・シフィオンテク(ポーランド/女子元1位/現2位)といったトップ選手たちも批判の声を上げている。一方で「文句を言うべきではない」と語ったエマ・ラドゥカヌ(イギリス/女子元10位/現29位)のように、現行のスケジュールを擁護する者もいる。
英紙『デイリー・メール』によれば、同じくイギリス出身で今年8月に30歳を迎えた男子元8位のキャメロン・ノーリー(現27位)もラドゥカヌ寄りの考えを持っている。
以前の彼は「とにかく試合に出たいタイプ」で、「燃え尽きるところまで自分を試していた」そうだが、最近になって出場大会を取捨選択するスタイルに切り替え、過密日程を乗り切る術を身に付けたという。その上で過密日程を糾弾する選手たちに対し、「休むかどうかは自分次第」と前置きしつつこう反論した。
「確かにツアースケジュールは長いし、その現実を甘く見ているわけではない。でもそのぶん大会に出てお金を稼ぎ、生計を立てるチャンスもたくさんあるから、僕にとっては問題ない。例えば格が低めのATP250は強制ではないしね」
「一方でATP500や四大大会に次ぐマスターズ1000は一定の出場義務があり、マスターズは上位ランカーならほぼ全ての大会が必須となるけど、それでもスケジュールは自分でコントロールできるものだ。その中で、自分がどの大会が好きなのかを理解する必要がある。そんな感じで常に適応していかなければならない」
ノーリーは今季、全仏オープンでベスト16、ウインブルドンでベスト8と最高峰の四大大会で結果を出し、10月末の「ロレックス・パリ・マスターズ」(室内ハード/ATP1000)2回戦では王者アルカラスから金星を獲得。直後の「モーゼル・オープン」(室内ハード/ATP250)では準優勝し、昨年5月以来のトップ30復帰を果たしてシーズンを終えた。
年間では60試合を戦い、34勝26敗を記録。試合数だけを見れば手首のケガに悩まされた2024年より21試合も多かった。また21年から23年まで3シーズン連続で60試合以上をこなした経験もあり、彼の“スケジュール擁護論”には一定の説得力があると言える。
「他の選手がポイントを積み上げていくのを見ると、常にどこかの大会に出場したくなるプレッシャーに駆られるが、最終的にはテニスを楽しみたい。今年はそれができたから、とても満足している」と充実感を口にしたノーリー。来季はさらなるランクアップを期待したい。
文●中村光佑
【動画】ノーリーがアルカラスから衝撃の勝利を挙げた2025パリ・マスターズ2回戦ハイライト
【関連記事】「スケジュールは本当にタイトだ」上海大会欠場のアルカラスが過密日程を批判するシフィオンテクに賛同!<SMASH>
【関連記事】過密日程に対する不満の声に元全米女王のラドゥカヌが異議「仕事だから、やらなければならない」<SMASH>
英紙『デイリー・メール』によれば、同じくイギリス出身で今年8月に30歳を迎えた男子元8位のキャメロン・ノーリー(現27位)もラドゥカヌ寄りの考えを持っている。
以前の彼は「とにかく試合に出たいタイプ」で、「燃え尽きるところまで自分を試していた」そうだが、最近になって出場大会を取捨選択するスタイルに切り替え、過密日程を乗り切る術を身に付けたという。その上で過密日程を糾弾する選手たちに対し、「休むかどうかは自分次第」と前置きしつつこう反論した。
「確かにツアースケジュールは長いし、その現実を甘く見ているわけではない。でもそのぶん大会に出てお金を稼ぎ、生計を立てるチャンスもたくさんあるから、僕にとっては問題ない。例えば格が低めのATP250は強制ではないしね」
「一方でATP500や四大大会に次ぐマスターズ1000は一定の出場義務があり、マスターズは上位ランカーならほぼ全ての大会が必須となるけど、それでもスケジュールは自分でコントロールできるものだ。その中で、自分がどの大会が好きなのかを理解する必要がある。そんな感じで常に適応していかなければならない」
ノーリーは今季、全仏オープンでベスト16、ウインブルドンでベスト8と最高峰の四大大会で結果を出し、10月末の「ロレックス・パリ・マスターズ」(室内ハード/ATP1000)2回戦では王者アルカラスから金星を獲得。直後の「モーゼル・オープン」(室内ハード/ATP250)では準優勝し、昨年5月以来のトップ30復帰を果たしてシーズンを終えた。
年間では60試合を戦い、34勝26敗を記録。試合数だけを見れば手首のケガに悩まされた2024年より21試合も多かった。また21年から23年まで3シーズン連続で60試合以上をこなした経験もあり、彼の“スケジュール擁護論”には一定の説得力があると言える。
「他の選手がポイントを積み上げていくのを見ると、常にどこかの大会に出場したくなるプレッシャーに駆られるが、最終的にはテニスを楽しみたい。今年はそれができたから、とても満足している」と充実感を口にしたノーリー。来季はさらなるランクアップを期待したい。
文●中村光佑
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