男子テニス世界ランク５位のホルガー・ルネ（デンマーク）の姉でモデルのアルマ・ルネさんが10月６日に更新したインスタグラム（@alma.rune）のストーリーズで、弟の成績不振を受けて自身や家族に幾多の脅迫メッセージが送られてきていると告白。すでに警察に通報済みであることも明かした。

　春のクレーシーズンで負った深刻な腰のケガの影響もあり、ベスト８入りを果たした７月のウインブルドン以降はほとんど結果を残せていない20歳のルネ。現在開催中の「ロレックス上海マスターズ」（10月４日～15日／中国・上海／ハードコート／ATP1000）でも、第３シードながら初戦（２回戦）で世界122位のブランドン・ナカシマ（アメリカ）に０－６、２－６の完敗を喫し、早々に姿を消していた。

　海外テニスメディア『tennisuptodate』によると、ルネの悲惨な状況は姉のアルマさんを含め彼の家族に飛び火してしまっているという。６日に更新したストーリーズでアルマさんは、自身と家族がSNS上で脅迫メッセージをはじめとしたひどい言葉を浴びせられている旨を明かした上で、ユーザーたちに向けて以下のように警告を発した。
  「はっきり言っておきたいのですが、私と私の家族に対する脅迫メッセージに関してはすでに警察に通報しており、今後もそのようなメッセージが送られてくる場合は通報するつもりでいます。参考までに、オンラインだからと言ってその罪が軽くなるわけではありません。その他の全ての嫌がらせのメッセージについても…お願いです。優しさや思いやりの心を持つことは難しくないはずです」

　近年のSNSの急速な普及により、テニス界では男女を問わず選手への誹謗中傷が深刻化している。ちなみにユーザーから寄せられる心無い言葉の大半は賭博絡みであるが、どのような理由であれ、日々懸命に戦い続ける選手に罵詈雑言を浴びせるのはもってのほかである。

　アルマさんは苦境に立たされている弟と家族を守るべく、誹謗中傷には厳正に対処する意志を示したかったのだろう。アルマさんの悲痛な訴えが少しでも状況の改善につながることを願うばかりだ。

文●中村光佑

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