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海外テニス

イタリアの英雄フォニーニが思い出の地ローマに別れを告げる!「激しすぎるほどの情熱を見せた男として記憶されたい」<SMASH>

スマッシュ編集部

2025.05.09

ローマ開催の試合に出るのはこれが最後となったフォニーニがファンに向けて熱いメッセージを送った。(C)Getty Images

ローマ開催の試合に出るのはこれが最後となったフォニーニがファンに向けて熱いメッセージを送った。(C)Getty Images

 今季限りでの現役引退を表明しているイタリアテニス界の英雄、ファビオ・フォニーニ(世界ランキング元9位/現107位)が、現在開催されている「イタリア国際」(5月7日~18日/イタリア・ローマ/クレーコート/ATP1000)の1回戦に登場。初戦敗退を喫したことでキャリア最後となるローマでの戦いを終えた。

 今大会開幕前にローマでのプレーはこれが最後になることを発表したフォニーニ。スポーツメディア『Sky Sport』では「子どもの頃から、『いつかプレーしてみたい』と思いながらここに来ていた。そして今はキャリアの中で反対の時期を迎えている。この美しい街、特別な街に別れを告げるにはいいタイミングだと思う」と語っていた。

 本大会には2008年を除く06年から毎回出場しており、17年大会の2回戦では当時世界1位のアンディ・マリー(イギリス)に6-2、6-4のストレートで勝利している。

 その試合についてフォニーニは「キャリアの中でもトップ3に入る試合だ」と語り、「僕は情熱的にプレーするし、時には激しすぎることもある。でも、ローマで最高のテニスができた時、観客は僕がマリーに勝ったことを本当に喜んでくれたと思う。ガエル(・モンフィス)を倒し、(ジョー‐ウィルフリード・)ツォンガを倒し、たくさんの素晴らしい選手を倒した」とATPの公式サイトで明かしている。
 
 そして迎えた今回のラストゲーム。ワイルドカード(主催者推薦)での出場となったフォニーニは、1回戦はジェイコブ・ファーンリー(イギリス/現57位)と対戦。フォニーニは地元ファンの熱い声援を味方につけ、気迫あふれるプレーを披露したものの力及ばず。2-6、3-6とストレートで敗れ、ローマでの最後の戦いを終えた。

 試合後はATP(男子プロテニス協会)公式サイトを通じてイタリアのファンに「彼らを愛している」と伝え、「私はコート上で情熱を、時には激しすぎるほどの情熱を見せた男として記憶されたい。自分の仕事を感じ、テニスを感じ、自分の血管で感じていた。3世代にわたってプレーできたことは幸せだ。

 カルロス・モヤ、ホアン・カルロス・フェレーロ、マラット・サフィンとプレーして、それからビッグ3世代とも戦った。素晴らしい思い出がたくさんある。そしてヤニック・シナーやカルロス・アルカラスとも対戦する機会があった。勝つのは本当に難しかったが、一生忘れられない思い出になったからうれしい」と熱く語った。

 一方、対戦相手のファーンリーは、「ファビオのような経験豊富で偉大な選手と対戦することは、勝つために自分のプレーをアップさせなければならないことはわかっていた。ファビオのラストマッチで一緒にコートに立てるなんて、本当に特別な夜だよ」とフォニーニを称え、さらに「イタリアのファンは素晴らしい。彼らはファビオを応援してくれると思っていたから、リスペクトしかなかったよ。電気が走るような雰囲気で、プレーするには最高の場所だった」と観客への感謝を伝えている。

 ローマでのラストマッチを終えたフォニーニ。そのプレーを目に焼き付けたファンの心には「激しすぎるほどの情熱を見せた男」としても記憶に残るだろう。

構成●スマッシュ編集部

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