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海外テニス

ジョコビッチとマリーの決別に元女王エナンは「驚きはない」と私見。「新鮮さや刺激を求めていた部分もあった」<SMASH>

中村光佑

2025.05.15

女子テニスのレジェンド、エナン氏(左)は、ジョコビッチ(右)のマリー招聘や契約解除はモチベーションの維持と関連していると見る。(C)Getty Images

女子テニスのレジェンド、エナン氏(左)は、ジョコビッチ(右)のマリー招聘や契約解除はモチベーションの維持と関連していると見る。(C)Getty Images

 四大大会のシングルスで7度の優勝を誇る女子テニス元世界ランキング1位のジュスティーヌ・エナン氏(ベルギー/42歳)が、イギリスのスポーツメディア『TNT Sports』のインタビューに登場。元世界王者のノバク・ジョコビッチ(セルビア/現6位)が盟友のアンディ・マリー氏(イギリス/元1位)とのコーチ契約を解消したことについて、「驚きはない」と私見を述べた。

 37歳のジョコビッチは昨年末に“ビッグ4”として共に男子テニス界を牽引したマリー氏をコーチとして招聘し、“ドリームタッグ”を結成。両者は良好なパートナーシップを築いていたが、ジョコビッチの戦績はアップダウンが激しかった。今年1月の「全豪オープン」ではベスト4、3月の「マイアミ・オープン」(ATP1000)では準優勝と活躍したが、その他は早期敗退が目立つ。

 特にクレーコートシーズンに入ってからは1勝もできておらず、現在開催中のツアー大会「イタリア国際」(ATP1000)は欠場。コンディションやモチベーションの低下が指摘される中、ジョコビッチは5月13日に自身のSNSを通じてマリー氏との離別を発表し、「一緒に友情を深めることができて本当に楽しかった」とかけがえのない友への感謝の言葉を綴っていた。
 
 当初ジョコビッチとマリー氏は今年1月の全豪までとされていた契約を7月の「ウインブルドン」まで延長するのではないかと報じられていたため、今回の発表にはファンの間でも衝撃の声が広がったが、エナン氏は「驚きはない」と冷静に反応する。続けてわずか半年で終焉したドリームタッグへの正直な感想をこう口にした。

「私たちは、彼らがウインブルドンまで一緒に仕事をするのではないかと思っていた。事実彼らは、全豪オープンの後に『話し合ってみて、もしまだ一緒にやりたいと思えば協力関係を続けたい』と言っていたから。でも本当に2人とも、その可能性を期待していたのかな?とは思う」

「確かなのは、ジョコビッチはマリー氏が自分の支えになる存在だとわかっていたということ。ただそれだけではなく、“新鮮さ”や“刺激”を求めていた部分もあったと思う。彼はこう思っていたのでしょう。『アンディと一緒なら、自分のモチベーションを見出せるし、彼にもそれを与えられる』と。おそらく、そうした“モチベーション”について色々と考えた結果、今回の決断に至ったのかなと思った」

 なおジョコビッチはこの後、来週のATP250シリーズ「ジュネーブ・オープン」(5月18日~24日)を経て、四大大会の「全仏オープン」(5月25日~6月8日)に出場する予定。エナン氏が指摘するモチベーションがよみがえっていることを願いたい。

文●中村光佑

【画像】ジョコビッチがマリーとの決別を公表したSNSの投稿

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