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海外テニス

テニス王者シナーが新教皇レオ14世を訪問。ラケットを贈呈し「プレーしてみますか?」と談笑も<SMASH>

中村光佑

2025.05.15

親しげに会話を交わすシナー(左)とレオ14世(右)。左に見えるのがデビスカップだ。(C)Getty Images

親しげに会話を交わすシナー(左)とレオ14世(右)。左に見えるのがデビスカップだ。(C)Getty Images

 現在行なわれている男子テニスツアー公式戦「イタリア国際」(5月7日~18日/イタリア・ローマ/クレーコート/ATP1000)のシングルスでベスト8に進出した世界ランキング1位のヤニック・シナー(イタリア/23歳)が、新ローマ教皇に就任したレオ14世(69歳)のもとを訪問し、特別な1日を過ごした。

 ATP(男子プロテニス協会)公式サイトによると、シナーは大会のオフ日だった現地14日にバチカン市国へ足を運び、両親とマネージャーのアレックス・ビトゥール氏、さらにはイタリアテニス連盟(FITP)のアンジェロ・ビナーギ会長と共に、8日のコンクラーベ(教皇選挙)で新ローマ教皇に選出されたアメリカ出身のレオ14世と私的に面会。

 シナーはテニス愛好家として知られる教皇にラケットを贈り、それを手にした教皇が「私もウインブルドン(四大大会)でプレーできるかな?」と冗談交じりに語るなど、面会は終始和やかな雰囲気に包まれた。

 シナーがボールを手に「ちょっとプレーしてみますか?」と尋ねると、教皇は「(室内なので)ここでは何か壊してしまいますね。やめておきましょう」と応じて談笑。教皇から「ローマはどうですか? 戻ってきたばかりですよね?」と質問されたシナーは「トーナメントの最初は少し難しかったです。どうすればいいかわからなくて。でも試合を重ねるごとにリズムがつかめてきました」と率直な心境を口にした。
 
 また面会場にはシナーがイタリア代表として優勝に貢献した2023年と24年の「デビスカップ」(男子国別対抗戦)のトロフィーと、24年に同国の女子代表が制した「ビリー・ジーン・キング・カップ」(女子国別対抗戦)のトロフィーも展示され、その前で両者の記念撮影も行なわれた。

 ちなみにレオ14世が教皇に選出された8日には、「イタリア国際」の会場であるフォロ・イタリコの大型スクリーンでも速報が流された。イタリアとバチカン市国双方にとって象徴的な瞬間となったことを受け、観客からも大きな拍手が巻き起こった。

 テニス界の頂点に立つシナーと、新たにカトリック教会のトップに立ったレオ14世。分野は異なれど、それぞれの道で輝きを放つ2人の出会いは、多くの人々の記憶に残るものとなったに違いない。

文●中村光佑

【動画】シナーと新教皇レオ14世が歓談する様子

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