テニス四大大会「全仏オープン」は現地6月7日に女子シングルス決勝を実施。第2シードで世界ランキング2位のココ・ガウフ(アメリカ)が第1シードで同1位のアリーナ・サバレンカ(ベラルーシ)を6-7(5)、6-2、6-4で下し、殊勲の同大会初優勝並びに四大大会2勝目を飾った。
2022年は準優勝、昨年はベスト4と全仏オープンには相性の良さを見せている21歳のガウフ。今大会は1回戦から4回戦まで全てストレート勝ちすると、準々決勝では同胞で世界8位のマディソン・キーズ(アメリカ)に逆転勝ち。準決勝では四大大会本戦初出場ながら怒涛の快進撃を見せてきた361位のロイス・ボワソン(フランス)に6-1、6-2で完勝し、3年ぶりの決勝へ駒を進めていた。
決勝のガウフの相手は、準決勝で女子選手史上初の全仏4連覇が懸かっていたイガ・シフィオンテク(ポーランド/元1位/現5位)を破った世界女王のサバレンカ。両者の対戦成績は5勝5敗と全くの互角だが、直近である5月の「マドリード・オープン」(WTA1000)決勝ではガウフが3-6、6-7(3)で敗れている。
注目のトップ2対決となった決勝戦はそれにふさわしい緊迫の攻防が繰り広げられた。立ち上がりはガウフがサバレンカの強力なショットに押されて1-4とリードされるも我慢強くプレーし、第6ゲームから3ゲームを連取してイーブンに。その後は互いにブレークを2つずつ取り合い、タイブレークへと突入する。ここではガウフが5-3とリードを奪うが、そこから痛恨の4連続失点を喫し、接戦の末に第1セットを落とした。
それでも21歳は冷静だった。第2セットは「もっとアグレッシブにプレーしよう」と攻勢に出たガウフが第1ゲームでいきなりサバレンカのサービスをブレーク。その勢いのまま第5、7ゲームでもブレークを奪い、1セットオールに持ち込んだ。
運命のファイナルセット、「相手がレベルを上げてくることはわかっていた」というガウフが粘り強いディフェンスでサバレンカのミスを誘い、第3ゲームで先にブレークを奪う。第6ゲームでブレークバックを喫すも、続く第7ゲームでラブゲームブレークを果たし、残りのサービスゲームをキープして2時間38分の熱戦をものにした。
マッチポイントでサバレンカのバックハンドがサイドラインを割ると、コートに倒れ込んで歓喜の瞬間を祝ったガウフ。アメリカ人女子選手の全仏シングルス優勝は、2015年にセレナ・ウィリアムズ(元1位)が3度目のタイトルを獲得して以来、実に10年ぶりである。
優勝後の会見で21歳は次のように喜びを語った。
「最後の数ポイントで決着がついたけど、全体的には今日の試合には本当に満足している。美しい試合ではなかったけど、何とかやり遂げた。それが全て。全仏は本当に勝ちたかった大会だった。というのももっと若い時から、この大会は優勝できる可能性が最も高いと感じていたから」
一方敗れたサバレンカは惜しくも全仏初優勝はならず。マドリード決勝のリベンジを許す格好にもなり、表彰式では悔し涙に暮れながら「正直本当につらい。最悪の決勝だった」と逆転負けを嘆いた。
文●中村光佑
【動画】ガウフ対サバレンカの2025全仏オープン決勝ハイライト
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2022年は準優勝、昨年はベスト4と全仏オープンには相性の良さを見せている21歳のガウフ。今大会は1回戦から4回戦まで全てストレート勝ちすると、準々決勝では同胞で世界8位のマディソン・キーズ(アメリカ)に逆転勝ち。準決勝では四大大会本戦初出場ながら怒涛の快進撃を見せてきた361位のロイス・ボワソン(フランス)に6-1、6-2で完勝し、3年ぶりの決勝へ駒を進めていた。
決勝のガウフの相手は、準決勝で女子選手史上初の全仏4連覇が懸かっていたイガ・シフィオンテク(ポーランド/元1位/現5位)を破った世界女王のサバレンカ。両者の対戦成績は5勝5敗と全くの互角だが、直近である5月の「マドリード・オープン」(WTA1000)決勝ではガウフが3-6、6-7(3)で敗れている。
注目のトップ2対決となった決勝戦はそれにふさわしい緊迫の攻防が繰り広げられた。立ち上がりはガウフがサバレンカの強力なショットに押されて1-4とリードされるも我慢強くプレーし、第6ゲームから3ゲームを連取してイーブンに。その後は互いにブレークを2つずつ取り合い、タイブレークへと突入する。ここではガウフが5-3とリードを奪うが、そこから痛恨の4連続失点を喫し、接戦の末に第1セットを落とした。
それでも21歳は冷静だった。第2セットは「もっとアグレッシブにプレーしよう」と攻勢に出たガウフが第1ゲームでいきなりサバレンカのサービスをブレーク。その勢いのまま第5、7ゲームでもブレークを奪い、1セットオールに持ち込んだ。
運命のファイナルセット、「相手がレベルを上げてくることはわかっていた」というガウフが粘り強いディフェンスでサバレンカのミスを誘い、第3ゲームで先にブレークを奪う。第6ゲームでブレークバックを喫すも、続く第7ゲームでラブゲームブレークを果たし、残りのサービスゲームをキープして2時間38分の熱戦をものにした。
マッチポイントでサバレンカのバックハンドがサイドラインを割ると、コートに倒れ込んで歓喜の瞬間を祝ったガウフ。アメリカ人女子選手の全仏シングルス優勝は、2015年にセレナ・ウィリアムズ(元1位)が3度目のタイトルを獲得して以来、実に10年ぶりである。
優勝後の会見で21歳は次のように喜びを語った。
「最後の数ポイントで決着がついたけど、全体的には今日の試合には本当に満足している。美しい試合ではなかったけど、何とかやり遂げた。それが全て。全仏は本当に勝ちたかった大会だった。というのももっと若い時から、この大会は優勝できる可能性が最も高いと感じていたから」
一方敗れたサバレンカは惜しくも全仏初優勝はならず。マドリード決勝のリベンジを許す格好にもなり、表彰式では悔し涙に暮れながら「正直本当につらい。最悪の決勝だった」と逆転負けを嘆いた。
文●中村光佑
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