日本人ドライバーに厳しい声が寄せられている。元F1王者のジャック・ヴィルヌーヴ氏は、今季途中にレッドブルに移籍した角田裕毅について、マックス・フェルスタッペンのこれまでのチームメイトのなかで「最悪」と評価した。専門メディア『PlanetF1』が現地８月６日に報じている。 　ここまで獲得わずか10ポイントでドライバーズランキング18位、７戦連続未入賞と苦しんでいる角田は、前戦ハンガリーGP予選Q1でフェルスタッペンと0.163秒差と接近。成績には結びつかなかったが、相棒との差をポジティブに振り返っていた。

　しかし英メディア『Vision4sport』のインタビューに応じたヴィルヌーヴ氏は、「ツノダは今のところ、彼ら（歴代のフェルスタッペンのチームメイト）のなかでおそらく最悪だ」と辛口コメント。以下のようにカーナンバー22の現状を語っている。

「彼（角田）はすでに４、５年の経験を積んで最高の状態に達したが、明らかに十分ではなかった。レッドブルに抜擢されたのに、期待に応えられなかった。ただそれだけだ。気の毒に思う必要はない」

　また、時代も角田の評価を下げる理由になっているとヴィルヌーヴ氏。以前はフェルスタッペンのようなトップレベルのドライバーが複数人、優秀なドライバー数人、平凡なドライバー数人といった分布だったのが、現在は多くの優秀なドライバーとフェルスタッペン１人という構図になっていると見解を述べている。

「もしドライバー全員ただ優秀なだけなら、互いが素晴らしく見える。でもマックスのようなドライバーが出てくると、『ああ、もしかしたら全員実力不足なのかも！』と思うようになるんだ」

　ただ、ヴィルヌーヴ氏はやはりセカンドドライバーに対する厳しい見方を変えておらず、「マックスが並外れているのは分かっているが、隣にいるドライバーたちは実力不足だった。『かわいそうに』と言うのは無意味だ」と断言した。

　さらに、「マシンがマックスのために作られたものだから不公平だ」との指摘にも、「チームに良いフィードバックを与えているのがマックスだけなのかも。だからマシンはどんどん彼（フェルスタッペン）にとって良いものになっていくんだ」との考えを明かした。

　後半戦では周囲からの雑音をかき消すような、角田の好走に期待したい。

構成●THE DIGEST編集部

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