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卓球

「物議を醸す場面」張本智和の“MTO要求”を卓球王国が疑問視「激しく批判してたのに…非常に奇妙な行動だ」【卓球WTTチャンピオンズ横浜】

THE DIGEST編集部

2025.08.12

張本は強敵の王楚欽を破り、3年ぶりの優勝を果たした。(C)WTT

張本は強敵の王楚欽を破り、3年ぶりの優勝を果たした。(C)WTT

 8月11日、卓球のWTTチャンピオンズ横浜は男子シングルス決勝が行なわれ、パリ五輪代表の張本智和(世界ランク4位)が今年の世界卓球王者の王楚欽(同2位、中国)を4-2で撃破した。まさかの金星を献上した卓球王国からは勝負の分岐点となった張本のメディカルタイムアウト(MTO)を取ったタイミングを疑問視している。

 中国のスポーツメディア『捜狐体育』はまず、「張本智和の堅い守りが以前と比べて格段に向上した。王楚欽の速攻と持久戦での優位性を削ぎ、守備から攻撃への転換も見事だった」と日本男子エースの成長に目を細め、3年ぶりの戴冠を称えている。しかし、「第6ゲームで物議を醸す場面が発生した」と記し、張本のMTOを取ったタイミングについて独自に論じている。

 張本が優勝に王手をかけて迎えた第6ゲーム、4-2と張本が2点をリードしたところで、足にけいれんがみられ審判にMTOを申請した。5分間の治療の末にゲームが再開されると、ファーストプレーで張本が得点を挙げる。流れを引き寄せた張本が主導権を渡さず、そのまま11-4で押し切り。日本男子をけん引するエースの雄叫びが会場に響いた。
 
『捜狐体育』は張本の妹である美和がMTOのルールを巡り問題提起していた日本の一部メディアの報道を引用。「張本智和は日本女子のチームメイト(早田ひな)が使用したMTOを激しく批判し、『これは容易ではない』と述べていた。それなのに今度は自分でMTOを使用した」と指摘。張本の発言と行動が伴っていないとして、こう“ケチ”をつけた。

「もちろん試合中のMTOは規則で認められている。しかし、張本智和はMTOを嫌悪しながら、この試合ではそのMTOで逆転を果たしている。この行動は非常に奇妙だった。彼の言う『公平性』とは何なのか。さらに、その件で早田ひなのSNSフォローを外すなど、すべての行動が理解に苦しむものだ」

 中国メディアも注目した張本美和と早田が対戦した9日の2回戦は小さくない物議が起きた。

 日本人同士の試合のため、両選手ともにベンチにコーチは入らず。2-2で迎えた最終ゲーム、4-2で美和が2点リードした場面で早田は左腕の治療のためMTOを取った。早田の左腕をマッサージしたのは、大会ドクターではなく技術的な助言も送ることができる岡雄介トレーナーだった。その姿に美和は少なからず動揺。中断後に試合が再開されると、掴みかけた流れが早田に渡り、美和は逆転負け。試合後は号泣しながら、MTOルールに疑問を訴えた。

 中国のSNSでも、この話題がトレンド入りするほど注目を集めた。『捜狐体育』は「張本智和が王楚欽を攻略するための準備と試合中の実行力は確かに優れていた。しかし、彼の取った行動は多くの人に反感を抱かせる結果となった。競技スポーツでは連勝し続けることは不可能であり、敗戦こそが選手を成長させる糧となるのかもしれない」と優勝した張本の実力を評価しつつ、MTOを取ったタイミングには最後まで苦言を呈した。

構成●THE DIGEST編集部

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【記事】注目の日本人対決は早田ひなに軍配! 17歳・張本美和との死闘をフルゲームで制す【WTTチャンピオンズ横浜】
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