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陸上

「何が足りなかったのか…」メダル逃し号泣、嗚咽のち自問自答した村竹ラシッドの“答え”【世界陸上】

湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

2025.09.17

レース直後、村竹はトラックに倒れ込んで天を仰いだ。写真:梅月智史(THE DIGEST写真部)

レース直後、村竹はトラックに倒れ込んで天を仰いだ。写真:梅月智史(THE DIGEST写真部)

 9月16日、東京世界陸上は大会4日目を迎えた。最終種目は男子110メートル障害決勝が行なわれ、村竹ラシッドが13秒18で5位入賞を果たした。レース直後のテレビインタビューでは悔しさがこみ上げて号泣。心の底から嗚咽した言葉は視聴者の心を打った。

 取材エリアに現れた村竹は悔しさをにじませながら、勝負のレースを振り返った。

「パリ五輪が終わってからの1年間は本当にメダルを取ってやるんだ!って思いつつ、ずっと練習を積み重ねてきました。12秒台も出して、世界の強豪選手とも渡り合って、自分なりにメダルを取れるだけの根拠を今まで積み上げてきたつもりだったんですけど、結果かなわなくて...何が足りなかったんだろうなっていう思いです」
 
 昨年は初出場のオリンピックで決勝進出。世界トップハードラーと渡り合い、5位入賞と大きな自信をつけた。今年8月には12秒92の日本新記録を樹立。今季世界2位のタイムを叩きメダルを本気で狙える位置につけたからこそ、思わず泣き崩れた。

「緊張とかも全然なくて、いつも通りの試合に臨むような気持ちで(スタートラインに)立っていた。気持ちはすごく落ち着いていたと思うけど、なかなかうまくいかないですね。これだけやってきたというか、やってきたつもりだったのが足りなかったというところなんで。もっともっと練習を積むべきだったとか、もっと試合に出るべきだったとか。まだちょっとメダルを狙うには時期尚早だったりとか、ちょっと今はいろんなことを考えてます」

 世界の強豪に真っ向勝負を挑んだが、メダルには0秒06及ばず。電光掲示板で順位を確認したあと、トラックの上に倒れ込み天を仰いだ。

「今日の結果を踏まえて、これが自分の実力なんだということを、まずは認めるところから始めないといけない。もう全部丸め込んで何年かかっても、この脚が許す限りメダルを狙い続けたい」

 自国開催の大舞台にかけた勝負の1年。「人生でこんなに悔しいことはないかもしれない」と振り返った紙一重の差。23歳の若きハードラーにとって今回の経験が未来への大きな糧になったと信じたい。

取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

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