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モータースポーツ

「大きな代償を支払った可能性も」フェルスタッペン復調の背景にある「レッドブルの狙い」「来季への影響に対する懸念」を専門メディアが指摘!

THE DIGEST編集部

2025.10.08

シンガポールGPで2位入賞をはたしたフェルスタッペン。チャンピオンシップポイントでもマクラーレン勢に迫ってきた。(C) Getty Images

シンガポールGPで2位入賞をはたしたフェルスタッペン。チャンピオンシップポイントでもマクラーレン勢に迫ってきた。(C) Getty Images

 F1第18戦のシンガポール・グランプリ、レッドブルのマックス・フェルスタッペンは“伏兵”ジョージ・ラッセル(メルセデス)には及ばず、3連勝こそ逃したものの、マクラーレン勢を予選、決勝ともに抑えて2位入賞を飾った。

 昨季までに4年連続でチャンピオンシップを制してきた史上最強の呼び声高いドライバーは、しかし今季は圧倒的な速さを誇ってきたマクラーレンの後塵を拝し、シーズンの早い段階で5連覇は不可能として本人も諦めのコメントを発していたほどだった。だが、ここにきてにわかに状況は変わってきた。

 

 フェルスタッペンをしても完全にコントロールするのが難しいといわれていた「RB21」が、改良によって性能が向上。第16戦イタリアGPで9戦ぶりにポールポジションを奪うと、決勝では2位のランド・ノリスに19秒差をつけてトップチェッカーを受け、続くアゼルバイジャンGPでは複雑なコンディションの中でライバルが崩れたのとは対照的に、終始安定した速さを維持してポール・トゥ・フィニッシュを達成してみせた。

 もっとも、この2戦はレッドブルがその強みを活かせる高速サーキットが舞台だったこともあり、フェルスタッペンが真の復活を遂げたか否かを確認するうえでも、過去に彼が一度も勝利を挙げておらず、年間19勝を挙げた2023年ですら5位に沈んでいた“鬼門”のシンガポールでのパフォーマンスが注目された。そして、果たせるかな、勝利こそ逃したものの、マクラーレン勢に対しては最後まで優位を保った。

 英国のモータースポーツ専門サイト『THE RACE』は、「フェルスタッペンが予選と決勝の両方で、ラッセルに最も迫るチャレンジャーとなったことは、レッドブルにとって大きな意味を持っている。というのも、レースペースでは及ばなかったとはいえ、マクラーレンに対して予選で上回ったことが、決定的なトラックポジションを得ることに繋がったからだ」と指摘している。

「彼が今季、鈴鹿(日本GP)での勝利を含め、序盤に見せたジャイアントキリングと言うべき快進撃は、空力的に妥協の大きいサーキットで、低ドラッグのセットアップを機能させたことによるものだったが、一方で大きなダウンフォースを要するコースで同じような展開になることは、これまでになかった」

 フェルスタッペンは、モンツァ、バクーに続いてシンガポールでも速さを発揮できたことが、今後に向けて非常に有望だと語り、チーム代表のロラン・メキースも「それはとても大きな意味を持つ。我々が解き明かしたものは、低ダウンフォース専用のものではない」と強調。さらにマクラーレンのアンドレア・ステラ代表でさえ、直近3戦の結果を「レッドブルが自チームの弱点を本格的に克服しつつある証拠だ」と認めている。
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