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バレーボール

「とても光栄なこと」石川祐希、ミラノ五輪“聖火リレー代走”要請の裏側激白 派遣見送りもイタリア在籍11年で証明した存在価値【現地取材】

佳子S.バディアーリ

2025.12.15

試合後、インタビューに応じた石川。12月11日に30歳の誕生日を迎えた。画像提供:Maurizio Lollini

試合後、インタビューに応じた石川。12月11日に30歳の誕生日を迎えた。画像提供:Maurizio Lollini

 前回王者として挑む今季CEVチャンピオンズリーグの初戦を3-1の勝利で終えたペルージャ。負傷により2戦欠場の後、この試合の先発メンバーとしてコートへ帰還した日本代表の主将・石川祐希がインタビュー取材に応じ、地元メディアが試合前日に報じた “オリンピック聖火リレーの代走要請”の裏側や翌日 12月11日の誕生日で30歳を迎えることへの心境を語った。

 試合前日の現地9日にペルージャ市内ではミラノ・コルティナ冬季五輪(同2月6日開幕)の聖火リレーが行なわれた。ウンブリア州の都市とゆかりがある様々な競技の元選手と現役アスリートたちが、ローマをスタートした聖火をトスカーナへとつないだ。

 当初は、ペルージャの司令塔であり世界選手権2連覇を達成したイタリア代表の主将シモーネ・ジャンネッリも走者を務める予定だったが、開会式での最終走者の1人として数日前に選出されたためリレーの役目を解かれていた。

 その後、当日の朝になって突然クラブに届いたのは、代走者の派遣依頼。オリンピック運営委員会がその役に指名したのは“ユウキ・イシカワ”だった。ペルージャ市に本拠地を置くクラブの欧州制覇に多大に貢献し、イタリアリーグ在籍11年の実績とその活躍ぶりで全国的な知名度を誇る日本人アスリートに白羽の矢が立った。同日午前に開かれた定例の試合前日会見でこれを発表したクラブだったが、負傷明け間もない選手本人のコンディションやあまりにも唐突な要請への対応を再検討したうえで、派遣の見送りを決断した。

 自国開催のオリンピックに関わる大役を外国人アスリートに任せることは異例中の異例だ。まさにイタリアでの石川の存在価値を示す依頼だったが、残念ながら実現に至らず。“聖火を携えて走る姿を見たかったなという思いも正直少し…。” そう伝えると胸の内を明かしてくれた。
 
「そうですねぇ。うれしい機会だなとは思ったんですけど。走る予定だったシモーネが開会式に出ることになって同じ人が走者を2回することはできないということで、オリンピック運営委員会から僕が代走をお願いされたと聞いています。最初は、チームに元イタリア代表の選手も多くいるのでそっちじゃないの?と思ったりもしましたけど(笑)、名前を挙げていただいたことを非常に喜ばしく感じて受けることにしました。(実現しなかったのは)ちょっとだけ残念かな…でも、とても光栄なことで個人的にはうれしい出来事でしたね」

「それと同時に僕としては負傷があって練習に全然参加できていなかったので、練習を途中で抜けることになってしまうのは避けたいという思いがありました。僕のやるべきことはコンディションをしっかり整えることであって、本分をおろそかにして色々と他のことをするのは僕自身あまり好きではないので。まあ、結果的にはこれで良かったかなって思っています」
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