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「心臓が止まるかと思った」アクシデントをなぜ乗り越えられたのか。“りくりゅう“が明かす圧巻「84・91点」の背景【全日本フィギュア/ペアショート】

湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

2025.12.20

三浦の状態を気にする木原。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

三浦の状態を気にする木原。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

 2025年12月20日に行なわれたフィギュアスケートの全日本選手権(東京・代々木第一体育館)。ペアのショートプログラムには“りくりゅう“こと、三浦璃来(24歳) &木原龍一(33歳)組が登場し、「84・91点」で首位に立った。

 実は演技直前にアクシデントがあった。競技前の6分間練習でスロージャンプの直前にバランスを崩した結果、三浦が左肩を脱臼。「心臓が止まるかと思った」(木原)状況下で本番を迎えたのだ。

 三浦が場内への挨拶時も左手を挙げられないなか、それでも“りくりゅう“は底力を見せつける。大きなミスもなく完遂すると、演技後、安堵して涙する三浦の左肩に木原は手を置いた。

 棄権しても不思議はないアクシデントをなぜ乗り越えられたのか。三浦はその理由を明かす。

「ちょっとしたハプニングもあったんですけど、それに、フォーカスしすぎずにきちんと、切り替えて、ショートプログラムに挑めた。そこは本当に昨年からの大きな成長でした」
 
 経験の重要性を語ったのは木原も同じだ。

「ちょっと動揺がありましたが、2人ともグランプリファイナルでの脱臼の経験があったので。1年積み重ねたものがしっかりとあったので、ここまでやってきているから絶対自分たちは成長していると、そういう話をしました。怪我をすることではなく、どうやったらできるかにフォーカスしようと強く、言い続けました」

 圧巻の点数を叩き出した背景には、ふたりの強靭なハート、かけがえのない経験があった。

構成●THE DIGEST編集部

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