プロボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥(大橋)は、現地12月27日、サウジアラビアで「THE RING V:ナイト・オブ・ザ・サムライ」のメインイベントとして、WBC同級2位アラン・ピカソ(メキシコ)との防衛戦に臨む。
米老舗ボクシング専門誌『The Ring』のトム・グレイ記者はまず、ピカソ勝利のオッズが14倍と高い数値になっていると紹介しつつ、「中谷(潤人/世界3階級制覇王者)を除けば、ほぼ全てのスーパーバンタム級ファイターが、“モンスター”を倒す可能性は限りなく低いと評価されるだろう」と下馬評を整理する。
そのうえで、ピカソについて、「質の高い選手で、多くの武器を持っている」とポジティブに評価。身長(173cm対165cm)、リーチ(178cm対171cm)の面で上回っており、年齢も7歳若いため、そのような点でアドバンテージを獲得する可能性を示唆した。
また、「攻撃的で手数の多い」典型的なメキシカンスタイルで戦うピカソは、「ミドルから近距離でフックやアッパーを繰り出す戦いを好む」という。しかし「ピカソが近距離に入り込めたとしても、これまで経験したことのないような強烈なカウンターパンチを浴びる可能性が高い」とグレイ記者。スピード、技術で圧倒的に劣るピカソがアウトボクシングを選択したとしても「(ピカソが)上回る展開は想像しにくい」と厳しい見通しを立てる。
さらにグレイ氏は、ピカソのこのスタイルはモンスターにとって「お膳立てされたようなもの」とし、「結果は井上がどのように勝ちたいかに左右されるだろう」と続ける。井上が9月のムロジョン・アフマダリエフ戦と同様、アウトボクシングで相手を翻弄する戦法を選べば、「キャリア初となる連続判定決着もあり得る」とした。
ただ、グレイ記者は中谷戦を控えているなか、井上は判定勝ちではなく「明確な意思表示がしたいはずだ」と推察。「ピカソは距離を詰める必要に迫られ、多くの場面で打ち負ける展開になるだろう。ダメージが蓄積していくなかで、終盤にレフェリーストップがかかる可能性が高い。ダウンが複数回見られても不思議ではない」として井上の10回TKO勝利を予想した。
井上は勝利すれば、世界タイトル戦27連勝でジョー・ルイス、フロイド・メイウェザーを上回り、連勝記録は歴代単独最長となる。中谷とのメガマッチを前に、メモリアルな一戦をどのような形で終えるのだろうか。
構成●THE DIGEST編集部
【画像】計量目前!“バッチリ仕上がった”井上尚弥
米老舗ボクシング専門誌『The Ring』のトム・グレイ記者はまず、ピカソ勝利のオッズが14倍と高い数値になっていると紹介しつつ、「中谷(潤人/世界3階級制覇王者)を除けば、ほぼ全てのスーパーバンタム級ファイターが、“モンスター”を倒す可能性は限りなく低いと評価されるだろう」と下馬評を整理する。
そのうえで、ピカソについて、「質の高い選手で、多くの武器を持っている」とポジティブに評価。身長(173cm対165cm)、リーチ(178cm対171cm)の面で上回っており、年齢も7歳若いため、そのような点でアドバンテージを獲得する可能性を示唆した。
また、「攻撃的で手数の多い」典型的なメキシカンスタイルで戦うピカソは、「ミドルから近距離でフックやアッパーを繰り出す戦いを好む」という。しかし「ピカソが近距離に入り込めたとしても、これまで経験したことのないような強烈なカウンターパンチを浴びる可能性が高い」とグレイ記者。スピード、技術で圧倒的に劣るピカソがアウトボクシングを選択したとしても「(ピカソが)上回る展開は想像しにくい」と厳しい見通しを立てる。
さらにグレイ氏は、ピカソのこのスタイルはモンスターにとって「お膳立てされたようなもの」とし、「結果は井上がどのように勝ちたいかに左右されるだろう」と続ける。井上が9月のムロジョン・アフマダリエフ戦と同様、アウトボクシングで相手を翻弄する戦法を選べば、「キャリア初となる連続判定決着もあり得る」とした。
ただ、グレイ記者は中谷戦を控えているなか、井上は判定勝ちではなく「明確な意思表示がしたいはずだ」と推察。「ピカソは距離を詰める必要に迫られ、多くの場面で打ち負ける展開になるだろう。ダメージが蓄積していくなかで、終盤にレフェリーストップがかかる可能性が高い。ダウンが複数回見られても不思議ではない」として井上の10回TKO勝利を予想した。
井上は勝利すれば、世界タイトル戦27連勝でジョー・ルイス、フロイド・メイウェザーを上回り、連勝記録は歴代単独最長となる。中谷とのメガマッチを前に、メモリアルな一戦をどのような形で終えるのだろうか。
構成●THE DIGEST編集部
【画像】計量目前!“バッチリ仕上がった”井上尚弥




