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ラグビー

南ア出身、コロナ禍で契約先を求め来日→日本代表へ――資格勉強とラグビーを両立した“異色ラガーマン”のいま

向風見也

2026.01.21

スピアーズのフルバックとして君臨するポール。

スピアーズのフルバックとして君臨するポール。

  ずっとチームを助けている。タイラー・ポールは昨秋初選出のラグビー日本代表で、選出前から定評の下働きで光った。

 開催地のトビリシ時間で昨年11月22日、戦前の世界ランクでひとつ上回っていたジョージア代表とのバトルに、フランカーとして先発フル出場した。高いキックの奪い合いへ参加したり、迫る走者へ高低のタックルを浴びせたり。

 身長195センチ、体重111キロで今年1月に31歳。痛みを厭わずに身体をぶつけるのが真骨頂だ。

 ビハインドを背負っていたラストワンプレーの場面では、突進を試みるや相手の反則を引き出した。25―23。逆転した。

 後日、劇的なキャンペーン初白星の立役者になったことを称えられると、慎ましく応じた。

「そうしてファンが笑顔になってくれるのは嬉しいです。誰もいないグラウンドでそこまで頑張ることは難しいです」

 母国の南アフリカ出身では、プロ選手をしながら資格の勉強にいそしんでいた。

 ネルソン・マンデラ大とミリアンビジネススクールへ通い、大学院レベルの専門性を短い期間で取得できる「ポストグラデュエート・ディプロマ」を手にした。さらなる実務経験や「あともういくつかのテスト」を経れば、ファイナンシャルプランナーの資格が取れるところだった。

 豊饒な歩みに転機が訪れたのは2020年。世界中がパンデミックで苦しむなか、新たな契約先を求めて日本に渡った。

 この国に複数あったNTTグループのクラブを渡り歩いた末、昨季から’22年度リーグワン王者のクボタスピアーズ船橋・東京ベイへ加わった。

 もともとは、かくも長くこの国にいるとは思っていなかった。

 最初に所属したチームの2年契約が終われば、帰国してもおかしくなかった。

 しかし、行きがかり上、長く居住するなかで、自分が日本代表への挑戦権が得られるとわかった。

 国際舞台への渇望が、海外でのチャレンジへのモチベーションになった。

「いまここにいることは本当にラッキーで、光栄です」

 頑丈な旅人の普段の姿について、同僚でジャパン戦士でもある藤原忍は笑いながら証言する。

「普段はふざけているんですけど、やる時はしっかりやります!」

 藤原の補足では、「(日本語が)上手です。普通に喋れます」とのこと。当の本人は自身の日本語力について、流ちょうな日本語で応じている。

「全然。もっと勉強すればよかった」
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