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格闘技・プロレス

「あそこまで重くなるなんて…」ワイルダー、フューリー戦敗北は入場時の“ド派手コスチューム”と告白

THE DIGEST編集部

2020.02.26

鎧のコスチュームを身に纏ったワイルダー。しかし、これが仇となってしまった。 (C) Getty Images

鎧のコスチュームを身に纏ったワイルダー。しかし、これが仇となってしまった。 (C) Getty Images

 衝撃的な敗戦の理由は、思わぬ理由だった。

 現地時間2月22日にアメリカのラスベガスにあるMGMグランドガーデン・アリーナで開催されたボクシングのWBC世界ヘビー級タイトルマッチは、元3団体統一王者タイソン・フューリー(イギリス)が、王者のデオンテイ・ワイルダー(アメリカ)に7回1分39秒でのTKO勝ちを収めた。

 序盤から前掛かりに仕掛けたフューリーの圧力に対し、後手に回ったワイルダーは、3回に右のオーバーハンドを左側頭部に食らってダウンを奪われ、5回にボディーを受け、2度目のダウンを取られた頃には防戦一方に。最後は7回途中にセコンドからタオルが投げ込まれて、何もできぬまま、王座から陥落した。

 なぜワイルダーは、フューリーに屈したのか。試合から2日後に行なわれた米メディア『Yahoo Sports』のインタビューに応じた本人によれば、入場に着ていたコスチュームが影響したのだという。

“世紀の再戦”と謳われ、全世界の注目を集めた一戦を「盛り上げたかった」というワイルダーは、入場時にエンボス加工が施された黒い甲冑のようなコスチュームを身に纏ってリングインしたのだが、この40ポンド(およそ18キロ)もあるド派手な衣装は、足に小さくないダメージを蓄積させた。
 
 本人は、同メディアのインタビューでこう話している。

「フューリーは俺を全く傷つけちゃいないよ。単純な事実として、俺の着ていたコスチュームがあまりに重すぎたってことだ。入場する前にそれを10分か15分着て、そのあとさらにヘルメットをかぶって入場した。その姿でリングまで歩き、階段を登った。まるで本当のトレーニングのようだったんだ。3ラウンドが終わるころには、俺の足はないような感じになっていた」

 前日に初めてコスチュームを試着したというワイルダーだが、そこでは「あそこまで重くなるとは思わなかった」と告白。さらに当日に舞台裏を明かした。

「大勢の人に、『何かおかしいように感じた』と言われた。どこか変だとね。しかし、リングに上がれば、そんなのは見せてはならない。俺は戦士だ。それに俺は“黒人歴史月間”に貢献するためにも、入場パフォーマンスをやり遂げたかった。それを念頭に置いてしまった」

 コスチュームの重さによる疲労は、王者にとっても想定外のことだった。

構成●THE DIGEST編集部
 
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