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ラグビー

稲垣啓太、35歳の本音「もう一回、あのジャージーを着てぇなぁ」完敗の今季初黒星の先に見据える日本代表【ラグビーリーグワン】

向風見也

2026.03.03

35歳を迎えた稲垣。完敗の中にチームの課題を見つけたようだ。(C) Getty Images

35歳を迎えた稲垣。完敗の中にチームの課題を見つけたようだ。(C) Getty Images

 これはスポーツに限ったことではない、と、稲垣啓太は言う。

 ラグビー日本代表として3度のワールドカップに出てきた35歳は、芝の上の問題を普遍に昇華する。

 2月21日、兵庫の神戸総合運動公園ユニバー記念競技場。国内リーグワン第9節へ埼玉パナソニックワイルドナイツの一員として臨み、好調のコベルコ神戸スティーラーズに24―40と今季初黒星を喫した。
 
 ミスで好機を逃した直後に失点する流れが続き、「完敗です」。優勝したリーグワン初年度から3季連続で決勝進出の名門にとっての「通常であれば、自分たちが一番大事にしている細かい部分」が、疎かになっていたのだ。2019年のワールドカップ日本大会で国民的人気を獲得した左プロップが登場した後半21分の時点で、すでに40失点していた。

 振り返れば戦前まで8連勝も、エラーがないわけではなかった。

 本来ならば好きではない、「負けて学ぶ」の教訓を口にする。

「そんな甘くないです。開幕(2連覇中の東芝ブレイブルーパス東京に46―0で勝利)も結果だけ見ればよかったですけど、(成功する可能性が)ギリギリのプレーはありました。そういった『何とかなるだろう』というプレーを継続させていくと、綻びが出た時にこうやって自分たち(の原点)に戻ってこられなくなる。そこに自分が関与してないと言えばそうですが、そういう問題じゃないんです。それをやらせてしまったチーム全員に責任がある」

 ちょうどこの日は、義父でプロ野球名球会会員の新井宏昌さんが観戦していた。

 試合後、件の展開について振り返った。直近の練習でさほど悪くない感触だった現実も鑑み、身につまされる思いになった。

「練習がよくても試合でよくなかったから、それって結局よくないことだと僕は思うんです。…と、いう話を、この間の神戸戦が終わった後に(新井さん)と話していて。練習は練習の結果がよかったりすると、試合で少し欲をかいてそれ以上のことをやろうとするもの…そう言われ、まさに(スティーラーズ戦に)当てはまっていてグサーっと刺さりました」

 トップアスリート同士の意見交換のようで、人生の教訓でもあった。うまくいっているように見える時ほど落とし穴にはまりがちなのは、万人に共通する。

 これはスポーツに限ったことではない、と、稲垣が述べたのはそのためだ。

「これは誰しもが直面すると思います。生きていれば。練習でできないことを試合でやるというのは、絶対にありえない。練習で1回できたとしても、(再現性の)確証がなければ僕は試合ではやらない。練習からイージーなオプションをチョイスしてしまっていると、フィールド上で習慣として出てしまう。人間なので」
 
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