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「ラッキーでしたか?」復帰会見の桃田賢斗に向けられた“心無い質問”にファン激怒!

THE DIGEST編集部

2020.03.06

丁寧に言葉を選びながら、そしてときには笑顔を見せながら──。桃田は力強く復帰を宣言した。写真:朝日新聞社

丁寧に言葉を選びながら、そしてときには笑顔を見せながら──。桃田は力強く復帰を宣言した。写真:朝日新聞社

 バドミントン男子シングルスの世界ランキング1位、桃田賢斗が金曜日、東京都内で記者会見に臨んだ。1月に遠征先のマレーシアで遭遇した交通事故以来、およそ2か月ぶりの公の場で元気な姿を見せた。

 右目下の骨折跡が痛々しい桃田は、「朝4時半出発だったのでバスで寝ていました。衝撃で目が覚めたんですが、なにが起きたのか分からなくて混乱していたので、感情は覚えていません。取り乱すことはなかったけど、ずっとグッタリした状態でした」と事故を振り返り、「お亡くなりになった運転手の方のご冥福を祈ります」と神妙な面持ちで語った。

 今後の競技生活については、「これだけ長い間バドミントンから離れたことがなかったので、いまは羽根を打つのがすごく楽しいですね。充実感もあるし、身体も切れも少しずつ戻ってきています」と力を込め、「東京五輪で金メダルを狙っていきたい思う。すごい経験をしたことで伝えられることもあると思いますし、それなりの責任もある。しっかりと受け止めて力に変えて、スケールの大きな選手になりたいです」と前を見据えた。

 国民の注目度も高く、複数の在京テレビ局が生放送した今回の会見。そのなかで桃田自身の表情を強張らせ、雰囲気が凍り付く場面があった。

 とある取材者が「事故があったときに、なんでこんなときにというアンラッキーに感じる部分と、それともまた生きることができたというラッキーに感じる部分と、僕らもそういう受け止め方には複雑な思いがあったんですけど、ご本人はどのような受け止め方をされていますか?」と質問したのだ。

 桃田は少し遠くを見つめてから慎重に言葉を選び、「あの事故によって亡くなられた方がいるなかで、ラッキーって思ったことは一度もなかったですね」と返答。「起きてしまったことなので、引きずっても仕方ないですし、バドミントンを続けるチャンスがあるので、自分のためだけではなく、バドミントン界に良い影響を与えられるような選手になりたいと思います」と続けた。
 この“心無い質問“がツイッターを中心にネット上で大バッシングを浴びている。「どうすればあんな酷い質問ができるのか?」「ファンの誰もそんな風に桃田選手のことを捉えてはいない!」「失礼極まりない」「犠牲者がいることを考えているのか」などなど、厳しい意見が後を絶たない。一方、紳士的な対応を見せて冷静に回答した桃田に対しては、数多の賛辞が贈られている。

 すでに桃田は2月29日から所属するNTT東日本のチーム練習に合流しており、リハビリのピッチも急加速的に上げているとのこと。7月の東京五輪本番に向けて、5月以降の実戦復帰を目ざしている。

構成●THE DIGEST編集部

【PHOTO】東京五輪金メダル宣言!事故から完全復活を目ざす桃田賢斗の特選フォトを一挙公開!

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