10月17日、第103回東京箱根間往復大学駅伝競走予選会(箱根駅伝予選会)が東京・陸上自衛隊立川駐屯地をスタート地点に、立川市街地を経由して国営昭和記念公園内でゴールする21.0975kmのコースで開催。立教大は10時間44分01秒の13位で、5年連続の本戦出場を逃した。レース後に、4月からコーチに就いた大津顕杜氏が、今大会の反省や選手の可能性、髙林祐介監督との関係性について述べた。
現役時代は、千原台高、東洋大、トヨタ自動車九州、サンベルクス、中央発條でキャリアを積んだ大津コーチは、高校時代から全国大会で活躍。東洋大では箱根駅伝で2度の区間賞を獲得し、4年次には10区(1時間09分08秒、区間賞)での総合優勝への貢献度の高さが評価され、大会MVPにあたる金栗四三杯を受賞した。実業団では、全日本実業団駅伝(ニューイヤー駅伝)でチームに貢献し続け、マラソンでは2時間08分15秒の好タイムをマーク。今年3月の東京マラソンをもって、引退した。
34歳の同氏はまず、今回の立教大の結果について「能力的に選手たちが劣っていたわけではなく、チャンスはあったはずです。そのチャンスを掴ませてあげられなかったため、私たち首脳陣の責任があると感じています」と振り返った。
選手たちについては「地頭が良い」とし、指導に関して「あくまで学生で、まだまだ成長段階なので、上手く導いてあげないといけません。学生たちは社会人になった時に、しっかり自分で考えながら一人で生きていける能力、そういう面が競技にもつながってくるため、人間性や自立した考えも必要。そういう面も指導していくべきだと思っていますので、今後は力を入れてきたいです」と、前を向いた。
髙林監督も駒澤大で箱根駅伝で2度の区間賞を獲得した“大学駅伝のスター”で、トヨタ自動車でニューイヤー駅伝の優勝も経験した。現在の立教大は、元有名選手2名が指導しているという認識だったが、大津コーチの見解はやや異なっていた。
同コーチは、指揮官を「勝負に対しての気持ちが強く、実績や経験はピカイチで私よりも相当上。私が到達できなかった考え方を持ち、競技力は抜けています」と称賛する。
自身は“元箱根駅伝MVP”だが、「私は“取らせてもらったMVP”で、タイプは違います」と謙遜しながらも、以下のように続けた。
「実績で似ている部分はあっても、自分の力でもぎ取ってきた、最前線でずっと走ってきた監督と、下から叩き上げて上がってきて皆に取らせてもらったMVPの私。そういう意味で肩書きは似ているものの、過程やタイプ、考え方は違います。どちらの方が良いではなくて、両者の良いところを上手く、良い方向に出せていければと思っています」
立教大の選手たちは、枠の数の関係から箱根駅伝出場よりも狭き門の「秩父宮賜杯 全日本大学駅伝対校選手権大会」の予選突破も望めるレベルにあるという大津氏。指導者としての2年目で、さらに洗練されたコーチングを行なっていくのだろう。髙林監督との、“化学反応”に期待したい。
取材・文●野口一郎(THE DIGEST編集部)
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現役時代は、千原台高、東洋大、トヨタ自動車九州、サンベルクス、中央発條でキャリアを積んだ大津コーチは、高校時代から全国大会で活躍。東洋大では箱根駅伝で2度の区間賞を獲得し、4年次には10区(1時間09分08秒、区間賞)での総合優勝への貢献度の高さが評価され、大会MVPにあたる金栗四三杯を受賞した。実業団では、全日本実業団駅伝(ニューイヤー駅伝)でチームに貢献し続け、マラソンでは2時間08分15秒の好タイムをマーク。今年3月の東京マラソンをもって、引退した。
34歳の同氏はまず、今回の立教大の結果について「能力的に選手たちが劣っていたわけではなく、チャンスはあったはずです。そのチャンスを掴ませてあげられなかったため、私たち首脳陣の責任があると感じています」と振り返った。
選手たちについては「地頭が良い」とし、指導に関して「あくまで学生で、まだまだ成長段階なので、上手く導いてあげないといけません。学生たちは社会人になった時に、しっかり自分で考えながら一人で生きていける能力、そういう面が競技にもつながってくるため、人間性や自立した考えも必要。そういう面も指導していくべきだと思っていますので、今後は力を入れてきたいです」と、前を向いた。
髙林監督も駒澤大で箱根駅伝で2度の区間賞を獲得した“大学駅伝のスター”で、トヨタ自動車でニューイヤー駅伝の優勝も経験した。現在の立教大は、元有名選手2名が指導しているという認識だったが、大津コーチの見解はやや異なっていた。
同コーチは、指揮官を「勝負に対しての気持ちが強く、実績や経験はピカイチで私よりも相当上。私が到達できなかった考え方を持ち、競技力は抜けています」と称賛する。
自身は“元箱根駅伝MVP”だが、「私は“取らせてもらったMVP”で、タイプは違います」と謙遜しながらも、以下のように続けた。
「実績で似ている部分はあっても、自分の力でもぎ取ってきた、最前線でずっと走ってきた監督と、下から叩き上げて上がってきて皆に取らせてもらったMVPの私。そういう意味で肩書きは似ているものの、過程やタイプ、考え方は違います。どちらの方が良いではなくて、両者の良いところを上手く、良い方向に出せていければと思っています」
立教大の選手たちは、枠の数の関係から箱根駅伝出場よりも狭き門の「秩父宮賜杯 全日本大学駅伝対校選手権大会」の予選突破も望めるレベルにあるという大津氏。指導者としての2年目で、さらに洗練されたコーチングを行なっていくのだろう。髙林監督との、“化学反応”に期待したい。
取材・文●野口一郎(THE DIGEST編集部)
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