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競馬

大外17番枠が導いた復活劇! ダノンデサイルが天皇賞・秋で二強を撃破、4戦連続3着からの鮮やかな逆襲

三好達彦

2026.11.04

天皇賞(秋)を制したダノンデサイル。大外から一気に抜け出した。写真:産経新聞社

天皇賞(秋)を制したダノンデサイル。大外から一気に抜け出した。写真:産経新聞社

 秋の中長距離三冠の第一弾、天皇賞(秋)(GⅠ、東京・芝2000m)が行なわれ、単勝4番人気のダノンデサイル(牡5歳/栗東・安田翔伍厩舎)が馬群の大外から豪快に突き抜け、2着で8番人気のネブラディスク(牡4歳/栗東・福永祐一厩舎)に2馬身半の差をつけて優勝。GⅠレース4連続3着の鬱憤を晴らす快勝を挙げた。3着には3番人気のレガレイラ(牝5歳/美浦・木村哲也厩舎)が入ったが、1番人気のクロワデュノール(牡4歳/栗東・斉藤崇史厩舎)は5着、2番人気のマスカレードボール(牡4歳/美浦・手塚貴久厩舎)は11着と、それぞれ一敗地に塗れた結果、3連単の配当は29万7820円という大波乱となった。

 直線、クロワデュノールとマスカレードボールの“二強”が馬群のなかで苦しむのを他所に、ダノンデサイルが外から一気にそれを交わし去ってゴールへ飛び込んだあと、スタンドを埋め尽くしたファンは、勝ち馬の強さと、もろくも崩れ去った“二強”の姿のあいだで、歓喜の叫びと困惑のため息が混じり合い、この結果をどう受け止めればいいのか迷うような微妙な雰囲気が漂った。それはスタンドからレースを凝視していた筆者にとっても同じことだった。
 
 前述したように、今年の天皇賞(秋)は、春の古馬三冠で大阪杯(GⅠ)優勝、天皇賞(春)優勝、宝塚記念(GⅠ)が2着と、王者の称号に相応しいレースを繰り広げた昨年の日本ダービー馬クロワデュノールと、3歳ながら昨年の本レースを強い競馬で制したマスカレードボールが人気になり、“二強”の直接対決に大きな注目が集まった。それは2頭の単勝オッズ、クロワデュノールが2.3倍、マスカレードボールが2.5倍と、3番人気のレガレイラの10.0倍、4番人気のダノンデサイルの10.8倍を大きく引き離す支持率の高さを示していた。ただしダノンデサイルは、彼なりの決して低くはない評価を得てはいたが、枠順抽選で最も不利だとされる大外の17番枠に入ったという事情もあった。

 レースはただ1頭の3歳馬リアライズシリウス(牡3歳/美浦・手塚貴久厩舎)と、ホウオウビスケッツ(牡6歳/美浦・奥村武厩舎)が先行する意思をうかがわせたが、内からレディネス(牡4歳/栗東・昆貢厩舎)が2頭を交わして先頭に立ってレースを引っ張った。クロワデュノールは内の6番手を進み、レガレイラは中団の10番手をキープ。マスカレードボールは後方の14番手に控え、さらに後ろの16番手からダノンデサイルは進んだ。

 レディネスが刻んだ1000mの通過ラップは58秒8で、やや時計がかかる馬場コンディションを考慮するとミドルペースというのが妥当な流れ。各馬は折り合いに専念しながら、勝負どころの最終コーナーへ進み、中団から後ろを進んだ馬たちは外へ進路を取るか、馬群が密集するインへ突っ込むか、二手に分かれた。そしてこの判断が結果を大いに左右することになる。
 
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