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ラグビー

【ラグビー】バスケで培った感覚、NZ留学で磨いた判断力… 名将・山口良治の孫、小村真也が日本代表の新たな選択肢に

向風見也

2026.11.07

ウェールズ戦でリザーブ登録された小村。後半途中の起用が予想される。写真:長尾亜紀/アフロ

ウェールズ戦でリザーブ登録された小村。後半途中の起用が予想される。写真:長尾亜紀/アフロ

 身長180センチ、体重92キロで均整の取れたシルエット。プロラグビー選手の小村真也は、バスケットボールもうまいはずだ。事実、幼少期はふたつの競技を楽しんでいて、道を楕円球に絞ったいまもその残り香を醸す。

 飛んでくる球を指先に収めて順手、逆手で器用にさばける。

 何より上空での球の獲り合いに、高い打点で挑むことができる。その体感を、こう述べたことがある。
 
「(競り合う)相手のことは考えないようにしていて。世界に、ボールと、自分だけ…と」

 特にハイボール合戦と呼ばれるこの領域は、現在加わるラグビー日本代表のアキレス腱でもある。もしも捕球役になりがちなウイングへ入れば一気に課題解決に迫れるように映るが、いまはもっと別な役目を期待される。

 司令塔のスタンドオフだ。

 現体制下にあってこの位置の1番手であろう李承信は、けがの治療のため今年の活動を辞退している。しばらくその穴を埋めていた伊藤龍之介は、10月いっぱいで所属する明大のラストイヤーに専念する。

 11月からの新設ネーションズカップ後半戦では、特大級のキック、ゲインライン(攻防の境界線)上でのスキルにも長けた小村の存在感は増すばかりだろう。

「(人生は)ラグビーだけじゃないと思っているんですけど、ラグビーで行けるところまで行きたいとも思っている」

 祖父は今春に逝去の山口良治。京都の伏見工高(現京都工学院高)を長らく率い、クラブが強豪校となるまでの過程は『スクール★ウォーズ』というテレビドラマになり1980年代に親しまれた。

 孫は子どもの頃から、高校のニュージーランド遠征に混ぜてもらうことがあった。大阪の菫中時代に屈指のプレーメーカーとして名を馳せると、15歳でそのニュージーランドのハミルトンボーイズ高へ留学した。言葉の通じないエリアでなじみのスーパーやレストランを見つけて快適な暮らしを作りながら、ラグビー選手としてのスキルセットや判断力を磨いた。

「(人生は)ラグビーだけじゃない」と話したその場で、相反するような考えも口にしていた。

「物心つく前からラグビーボールで遊んでいて。ラグビーがなかったら、生きていかれへんという感じです」
 
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