ラグビー

「彼は即座に承諾してくれた」イングランド代表のエディーHCが“コロナ禍”での給料25%カットに同意

THE DIGEST編集部

2020.03.27

日本でもお馴染みのエディーHC。財政危機に直面するRFUの現状を鑑み、約2500万円の給与減を受け入れた。(C)Getty Images

 昨秋、日本開催のラグビーワールドカップでイングランド代表を準優勝に導いたエディー・ジョーンズHC(ヘッドコーチ)が、給料の25%カットを承諾した。英公共放送『BBC』など複数のメディアが報じている。

 新型コロナウイルスの感染拡大が深刻な欧州にあって、英国でも日増しにその脅威は経済や国民生活に広まっている。スポーツ界は軒並みイベントの開催中止を余儀なくされており、ラグビーも国内リーグや6か国対抗がストップ。ラグビー・フットボール・ユニオン(RFU/イングランド・ラグビーを統括する組織)はこの先18か月間で5000万ポンド(約67億5000万円)の収入減になると試算し、危機感を募らせている。

 水曜日にRFUは意思決定機関である理事会メンバーの年俸カットを公表。およそ3か月間に該当する25%で、まずはトップが経費削減の先陣を切った格好だ。そして翌木曜日には、エディーHCも同様に「25%の給与カットに同意した」との一報が流れる。RFUのビル・スウィーニー会長は「エディーは現在国外にいるが、我々の(給与カットの)提案を聞くや即座に承諾してくれた」と明かした。

 
 英メディアの報道によれば、エディーHCの現在の年俸は75万ポンド(約1億125万円)。サッカー・プレミアリーグの監督年俸と比すればずいぶんと安く感じられるが、それでもラグビーの代表監督のなかでは世界ナンバー1の報酬額だという。つまりはここから、およそ2500万円を減額される計算になる。

 エディーHCとRFUの現行契約は残り1年だが、RFUは2023年フランス・ワールドカップ終了までの契約延長を求めている。ただこちらの交渉はかならずしも楽観視できない状況で、オーストラリア出身の前日本代表監督は兼ねてから、給与のベースアップを望んでいるようだ。

構成●THE DIGEST編集部