エディ・ジョーンズがHCを務めるイングランド(3位)が、フランス(8位)、アルゼンチン(11位)と同組になりました。他にもアメリカ(14位)、トンガ(15位)と目が離せません。
「プール・オブ・デス(死の組)」と呼ばれるグループで、イングランド、フランス、アルゼンチンの激しい三つ巴の戦いが予想されます。初戦のフランス対アルゼンチン戦の結果次第で、その後の展開が変わってきそうですね。
それでも本命はイングランド。やはり、W杯でもっとも勝率の高いエディーさんをHCに迎えたのは大きく、彼が日本をよく知っていることもポジティブな材料でしょう。自国開催のW杯で、ラグビーの母国のプライドをズタズタにされた4年前の悔しさを晴らすため、準備に抜かりはないはずです。実際、エディーさんの下で個性的な選手たちがよくまとまっているし、FWでもBKでもトライが取れるバランスの良さも感じます。上手く行けば03年大会以来の優勝もあるかもしれません。
対抗にはアルゼンチンを推します。今年は、代表候補メンバーで組織されたジャガーズがスーパーラグビーで決勝に進出(準優勝)した歴史的な年ですし、NZを追い詰めた7月の試合(●16-20)を見ても、アルゼンチンは相当に強くなっていると実感します。外国人の力を借りず、自国の選手だけでチームを強化する──。多様性の時代に逆行するような独自の強化戦略ですが、そこにブレは一切ありません。 フランスももちろん強豪です。ただちょっと気まぐれで、信頼性という点でアルゼンチンにやや劣るような気がします。
近年、着々と強化が進んでいるのがアメリカ。ベスト8入りは難しいでしょうが、今大会も未来につながる有意義なチャレンジになるはずです。一方でトンガは、日本戦を見てもまったくフィットしておらず、調子はいまひとつ。この2か国を相手に、どれだけ体力を温存して勝てるかが、3強の明暗を分けるポイントになりそうです。
■ 大西将太郎氏の予想
◎本命 イングランド
○対抗 アルゼンチン
△穴 フランス
解説●大西将太郎 取材・構成●吉田治良(スポーツライター)
※世界ランキングは2019年8月26日発表分
解説者プロフィール】
大西将太郎/おおにし・しょうたろう 1978年11月18日生まれ。大阪府東大阪市出身。現役時代はCTBとSOをこなせる万能型のバックスで、キックの名手としても知られた。ジャパンラグビートップリーグ(リーグ戦)で通算143試合に出場。07-08年シーズンに「ベスト15」、「得点王」、「ベストキッカー賞」の三冠に輝いた。日本代表には同志社大4年時(00年)に初選出され、通算33キャップ・71得点。 16年の現役引退後は、同志社大や立命館大でバックスコーチを務める。現在は解説者として活躍している。
「プール・オブ・デス(死の組)」と呼ばれるグループで、イングランド、フランス、アルゼンチンの激しい三つ巴の戦いが予想されます。初戦のフランス対アルゼンチン戦の結果次第で、その後の展開が変わってきそうですね。
それでも本命はイングランド。やはり、W杯でもっとも勝率の高いエディーさんをHCに迎えたのは大きく、彼が日本をよく知っていることもポジティブな材料でしょう。自国開催のW杯で、ラグビーの母国のプライドをズタズタにされた4年前の悔しさを晴らすため、準備に抜かりはないはずです。実際、エディーさんの下で個性的な選手たちがよくまとまっているし、FWでもBKでもトライが取れるバランスの良さも感じます。上手く行けば03年大会以来の優勝もあるかもしれません。
対抗にはアルゼンチンを推します。今年は、代表候補メンバーで組織されたジャガーズがスーパーラグビーで決勝に進出(準優勝)した歴史的な年ですし、NZを追い詰めた7月の試合(●16-20)を見ても、アルゼンチンは相当に強くなっていると実感します。外国人の力を借りず、自国の選手だけでチームを強化する──。多様性の時代に逆行するような独自の強化戦略ですが、そこにブレは一切ありません。 フランスももちろん強豪です。ただちょっと気まぐれで、信頼性という点でアルゼンチンにやや劣るような気がします。
近年、着々と強化が進んでいるのがアメリカ。ベスト8入りは難しいでしょうが、今大会も未来につながる有意義なチャレンジになるはずです。一方でトンガは、日本戦を見てもまったくフィットしておらず、調子はいまひとつ。この2か国を相手に、どれだけ体力を温存して勝てるかが、3強の明暗を分けるポイントになりそうです。
■ 大西将太郎氏の予想
◎本命 イングランド
○対抗 アルゼンチン
△穴 フランス
解説●大西将太郎 取材・構成●吉田治良(スポーツライター)
※世界ランキングは2019年8月26日発表分
解説者プロフィール】
大西将太郎/おおにし・しょうたろう 1978年11月18日生まれ。大阪府東大阪市出身。現役時代はCTBとSOをこなせる万能型のバックスで、キックの名手としても知られた。ジャパンラグビートップリーグ(リーグ戦)で通算143試合に出場。07-08年シーズンに「ベスト15」、「得点王」、「ベストキッカー賞」の三冠に輝いた。日本代表には同志社大4年時(00年)に初選出され、通算33キャップ・71得点。 16年の現役引退後は、同志社大や立命館大でバックスコーチを務める。現在は解説者として活躍している。