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ラグビー

NZと南アの突破確率は150%!何かを起こせるとしたらイタリアか【大西将太郎のラグビーW杯展望|プールB】

大西将太郎

2019.09.19

初戦でぶつかるニュージーランド(右)と南アフリカ(中上)は、イタリア(左上)、ナミビア(中下)、カナダ(左下)と同組になった。(C)Getty Images

初戦でぶつかるニュージーランド(右)と南アフリカ(中上)は、イタリア(左上)、ナミビア(中下)、カナダ(左下)と同組になった。(C)Getty Images

 世界ランキング1位からついに陥落し、2位となったニュージーランド(NZ)は、5位の南アフリカと同組に。他にイタリア(13位)、ナミビア(23位)、カナダ(21位)が名を連ねます。

 ここはNZと南アフリカの2強で決まりですね。150%の確率でどちらも問題なくベスト8に勝ち上がってくるでしょう。

 1位通過でも2位通過でも準々決勝は東京で戦えるので、順位にはあまりこだわらないと思いますが、それでも両雄がいきなりぶつかる初戦は、互いのプライドを懸けた激しい攻防になるはずです。7月のザ・ラグビーチャンピオンシップの対戦では引き分けに終わっていますから、ここで決着をつけようという想いもあるでしょうね。

 確かに、決勝で再び顔を合わせる可能性も十分あるので、初戦は腹の探り合いになってもおかしくはありません。しかし、世界ランキングで1位の座から陥落したNZは、相当な覚悟で今大会に臨んでくるはずですし、南アフリカにしても、日本に敗れた4年前の忘れがたい教訓があるので、きっと最初から飛ばしてくるでしょう。

 9月21日の直接対決は間違いなく注目の一戦で、あるいはその結果が大会全体の流れにも影響を及ぼすかもしれません。
 この2か国は、ナミビアやカナダに対してなら100点ゲームもあり得る。わずかに何かを起こせるとしたら、シックスネーションズ・カップ参戦による経験を財産にするイタリアでしょう。これが実に5度目のW杯となるキャプテンのパリッセは、私も現役時代に対戦したことがあるんですが、大きくて強いうえに走れる、まさにバケモノ(笑)。30代半ばになってさすがに少し衰えましたが、それでも存在感は絶大です。今大会を最後に引退する彼のためにチームが一丸となれば、強豪2か国にも冷や汗をかかせられるかもしれません。

 カナダは、五輪種目となった7人制の強化に力を入れすぎて、私が現役だった頃に比べてレベルが落ちましたね。

■ 大西将太郎氏の予想
◎本命 ニュージーランド
○対抗 南アフリカ
△穴 イタリア
 
解説●大西将太郎 取材・構成●吉田治良(スポーツライター)
※世界ランキングは2019年8月26日発表分

【解説者プロフィール】
大西将太郎/おおにし・しょうたろう 1978年11月18日生まれ。大阪府東大阪市出身。現役時代はCTBとSOをこなせる万能型のバックスで、キックの名手としても知られた。ジャパンラグビートップリーグ(リーグ戦)で通算143試合に出場。07-08年シーズンに「ベスト15」、「得点王」、「ベストキッカー賞」の三冠に輝いた。日本代表には同志社大4年時(00年)に初選出され、通算33キャップ・71得点。 16年の現役引退後は、同志社大や立命館大でバックスコーチを務める。現在は解説者として活躍している。
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