現地13日、男子バレーボールのコッパイタリア予選第1戦が行なわれ、男子日本代表の石川祐希が所属する、パワーバレー・ミラノがNBVヴェローナを3-0（25-21、25-17）で下して勝利を収めた。石川は、移籍後、初の公式戦でMVP（試合ごとに決まるマンオブザマッチ）に輝いた。

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　シーズンを白星でスタートさせたいミランは、期待の石川を先発起用。第1セット序盤はヴェローナにリードを許すも、石川が強打を決めるなど攻撃陣が奮起。1点差に詰め寄ると、石川の絶妙な守備から得点に繋げ、17-17とする。その後、逆転に成功したミラノがリードを保ち、25-21で1セットを先取した。

　第２セットは、ミラノが終始優勢に試合を進める。なかでも石川が、サービスエースや相手ブロックを巧みにかわしたスパイク、さらに終盤のブロックでチームを牽引。大きな存在感を示した新戦力の活躍により、危なげなく試合を進めたミランが、25-17でセットを連取した。

　流れは完全にミラノへと傾いたかのように見えたが、第3セットは一進一退が続く。しかし、中盤、石川が放った左サイドから対角コーナーへの強烈なスパイクが決まると、ミラノが粘るヴェローナを引き離しにかかる。石川のブロックポイントで18-15とすると、そこから5連続得点。そのまま逃げ切ったミランが、25-17でこのセットも制し、ストレート勝利を収めた。

　石川は、11得点（スパイク7、サービスエース1、ブロック3）を挙げる活躍で、デビュー戦ながら、いきなりMVPに輝いた。同選手は「約7か月ぶりの公式戦だったのですが、今シーズンどういった形で試合ができるのか、見えない部分が多かった中で、今日、無事に試合ができたことはとてもうれしいことですし、改めてバレーボールができることもそうですし、このように試合ができることに感謝したいと思います」と報告。
  「このコッパイタリアで、ミラノとしてのとても良い形でのスタートが切れたと思うので、もっともっと成長した姿が見せられる試合をしたいと思います。また、今日は無観客でしたけど、映像配信で多くのサポーターが見てくれていると思いますし、見てくれている方に良い活躍、良いプレーをして、元気を届けたいと思っていたので、そういった意味でも、とてもいい形でスタートが切れた試合でした」と、映像で応援してくれている多くのファンへ向けて感謝を伝えた。

　ミラノでの初試合を報告した自身のSNSには更新からわずか1時間で、1万2,000超の “いいね”がつき、国内外のファンから、「MVPおめでとう！」「驚異の対応能力！」「イシカワさん、君を超誇りに思う」「早く生ユウキが見たい～」「イタリア、絶対行くぞ」と、数多くの応援コメントが寄せられている。

　また試合後、ミラノはハイライト動画を公式SNS上で公開。ベンチに戻った選手たちが満面の笑みで勝利を喜ぶシーンでは、チームメートの1人が、「ユウキちゃ～ん！！！」と絶叫しながら石川をお出迎え。日本代表のエースは、早くもチームで愛される存在となっているようだ。

　ミラノは、現地9月20日（日）現地時刻18:00（日本時間：21日（月）午前01:00）にアウェーで行なわれるグループリーグ第2戦で、ヴィーボ・ヴァレンティア.と対戦する。

構成●THE DIGEST編集部