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ゴルフ

“我慢のゴルフ”が形になってきた渋野日向子が、米ツアーで上位争いをするための条件は?

山西英希

2020.09.21

2週後に出場予定の『ショップライトLPGAクラシック』では、芝と時差の問題をクリアしたい。(C)Getty Images

2週後に出場予定の『ショップライトLPGAクラシック』では、芝と時差の問題をクリアしたい。(C)Getty Images

 LPGAツアー『キャンピア ポートランドクラシック』最終日、4バーディ、1ダブルボギーの70で回った渋野日向子は、通算6アンダーの24位タイで3日間を終えた。前日は心の中で“チャー、シュー、メーン”といいながらスイングしたことで、ドライバー、アイアンともにショットの精度が上がったと語っていた渋野。この日もそのチャーシューメン打法を実践したが、「思うように自分の体がいうことを聞かなかった」と、前日ほどの効果は得られなかったようだ。

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 ただ、リズムよく打てなかったといいながらも「ドライバーの飛距離は出ていたし、アイアンも左右にはブレましたが縦の距離は合っていたと思います」とまずまずの手応えを感じることはできた。さらに、この日は前日入らなかったパッティングがピンチを救う。1ピン前後のパーパットを残した場面が6回あったものの、それを全て沈めたのだ。「同じような距離のバーディパットも決められたらよかったと思いますが、ボギーを打たないゴルフをできたことが嬉しかったです」と喜ぶ。
 
 昨年はメジャーの『AIG全英女子オープン』を制し、国内ツアーでも4勝を挙げて賞金ランキング2位に入った。シーズンオフの調整も順調にいき、万全の状態で今季の開幕を迎えようとしたところ、新型コロナの影響で実戦の場を失った。その間に、自分でも原因が分からないほどの不調に陥り、3試合連続で予選落ちを喫した。

 そのどん底から2試合連続で最終日のプレーを経験したことで、「少しずつですが、昨年自分がどういう感じでゴルフをしていたのかを思い出せてきたように感じます」という。前週の『ANAインスピレーション』では最終日に78とスコアを大きく崩したが、今回は大きく伸ばせなかったものの、アンダーパーで回ることができた。ダブルボギーを叩いた3番パー4で右へ曲げたティショットも、4番ホール以降は修正できた。6番パー4では左足下がりのラフからのアプローチを、15番パー4ではバンカーショットをそれぞれ成功させてパーセーブにつなげた。パッティングも含めて、英国の2試合ではできなかった“我慢のゴルフ”が米国では形となって表れてきたという。
 

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